/>【日本語勉強】#8『それゆえ・ゆえに・そのため』 | 「…という訳です!」理由・原因を重視した接続語
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【日本語勉強】#8『それゆえ・ゆえに・そのため』 | 「…という訳です!」理由・原因を重視した接続語

★学び 日本語勉強

 

こんにちは、サチヲです。

日本人なら、何も考えずに使っている言葉。もちろん『母国語』というモノがあなたの国にもあるでしょう。
そんな母国語も、ちゃんと使い方を学ぶと、相手にもっと伝わるし、文章は読みやすくなるし、結果いい事がいっぱいです。

特に『接続語』に注目して、日本語の世界を見てみましょう。

今日の接続語は『そのため』です。

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【日本語勉強】#8『それゆえ・ゆえに・そのため』 | 「…という訳です!」理由・原因を重視した接続語

[それゆえ・ゆえに]は、【それまでに述べた内容を理由として、あとの事柄を導く】役割を果たします。
後続内容(結果)を強調する[したがって]に対し、[それゆえ]や[ゆえに]は、先行内容(理由や原因)を強調したいときに使います。

◆たとえば◆

  1. 売上が低迷してきました。したがって、新メニューを考案します。
  2. 売上が低迷してきました。それゆえ、新メニューを考案します。

このように前後の文章が同じだとしても、読み手にどう受け止めてほしいかによって使い分けるのです。

売上の低迷という理由に注目してほしいのであれば[それゆえ]を使い、原因重視の文章にする。
新メニューを考案するのは当然である!という結果何をしたかに注目してほしいのであれば[したがって]を使い、結果重視の文章にする。

…ちょっと待ってください。私、こんな使い分けしてきていませんけど。てか、知りませんでした!!

日本人の皆さんに質問したいです。知ってましたか?
本当に、日本語が難しいって言われるのが分かります。こんなこと気にしていたら話せないしかけないですよね。

さて、実際のところ[それゆえ]や[ゆえに]は、話し言葉でも、仕事でもあまり使っていません。
だって、硬すぎるんです。しかも、古いイメージもあると思います。

そこで登場するのが、[そのため]です。

先行文章(理由や原因)を強調する表現に使えて、なにより、読む人に与える印象がソフトなんです。
先程と、同じ文章で説明しますね。

  1. 売上が低迷してきました。そのため、新メニューを考案します。

いかがでしょうか。確かに文章がやわらかくなった感じがしませんか。
なにより、この言葉のほうが使いやすく見慣れてもいます。

更に、噛み砕いた表現に[そういうわけで]があります。

これがいちばん話し口調になります。
先程と、同じ文章で説明しますね。

  1. 売上が低迷してきました。そういうわけで、新メニューを考案します。

いかがでしょうか。確かに会議で提案するときには、このような言葉は使いませんよね。

文章の『硬い→やわらかい』順でいうと、『それゆえ→ゆえに→そのため→そういうわけで』となります。

なお、『理由、原因』と『結果』が近い場合や、因果関係が強い場合には[このため]と言う表現がふさわしいケースもあります。

先程と、同じ文章で説明しますね。

  1. 売上が低迷してきました。このため、新メニューを考案します。

売上が低迷してきたという『事実』に対して、新メニューの考案というのは『手段のひとつ』であって、従業員の再教育や店舗をきれいにするなど、他に対策が取れるので因果関係は弱いです。
もし、使うような文章であれば…

  • 国債の価格が下落。このため、金利が5%に上昇しました。

という具合に、原因と結果が連動しているくらい密接している場合に使います。

余談ですが、新メニューをどうしても出したい!提案したい!と思っている人がいるとします。
その場合、あえて[このため]という接続語を使い、売上が低迷している事実と、あたかも因果関係が強いイメージを植え付けることも出来るのではないでしょうか。

最後に

このように、接続語1つとっても、色々な解釈と印象を与えるんですね。
奥が深いです。

ではまた。

次回はこちら。
【日本語勉強】#9『したがって・よって』 | 当然この結果になります。結果にフォーカスした接続語 | サチヲん家 (sachiway.net)

前回はこちら。
【日本語勉強】#7『だから』 | 接続詞の後、書き手の判断を示す便利な言い方。 | サチヲん家 (sachiway.net)