/>【ことわざ】『塞翁馬(塞翁が馬)』 | もしくは『人間万事塞翁が馬』。長い人生…
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【ことわざ】『塞翁馬(塞翁が馬)』 | もしくは『人間万事塞翁が馬』。長い人生…

★独り言 イケてる言葉

こんにちは、サチヲです。

諺(ことわざ)…こんな漢字、生まれて一度も書いたことはありませんが、読み方だけならめちゃくちゃ身近に感じます。
本来は『言(こと)の業(わざ)』で、ことばによる表現のすべての意味でしたが、やがて『いろはかるた』にみられるような巧みなたとえに限定されたようです。

諺の諺たるゆえんは、簡潔で語呂がよく、的確に人生のある一面を浮き彫りにしていることで、上手に使用すれば多大なる効果をあげ、聞く人を感心させる反面、乱用すると嫌みになり兼ねないので…私、気を付けます。

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【ことわざ】『塞翁馬(塞翁が馬)』 | もしくは『人間万事塞翁が馬』。長い人生…

意味は、

人生の幸、不幸は予測できない。幸、不幸は表裏一体である。

昔、中国の北辺の塞上(国境の砦)に住む一老翁の飼っていた馬が、ある日のこと胡(こ)の国に逃げたが、数か月後、胡の名馬を連れて帰ってきた。ついで翁の息子がその馬から落ちて足を折ったが、そのために息子は、のちに起こった胡人との戦いにも壮丁としての徴発を免れた、と伝える『淮南子(えなんじ)』「人間(じんかん)訓」の故事による。ちなみに、人間(じんかん)とは、世の中、世間という意味です。

せっかく馬と一緒にいたのに逃げてしまって…悲しい。でも、めちゃくちゃいい馬に出会えて…嬉しい。嬉し過ぎて馬に乗りまくったら足を折って…悲しい。でも、足を折ったおかげで戦争に行って命を落とさずに済んだ…嬉しい。

語弊はありますが、簡単に言うと『幸せだと思っていたイベントが不幸になることもある。その逆もある』。だから、「まぁ、落ち着け。いちいち左右されないでさ、一喜一憂しないでそのまま行けよ」という事でしょうか。

そもそも『淮南子(えなんじ)』とは!

さて、ここから突っ込んだ話なので、興味のある方だけ読み進めてくださいな。

淮南子とは、中国、諸子(思想家たち)の雑家(総合学派)に属する百科全書風の思想書です。いわゆる哲学者たちの言葉をまとめた書物で、劉安(りゅうあん…[前179~前122]中国、前漢の学者。漢の高祖の孫)が『内書』 21編,『中書』8編,『外書』 23編を編纂(へんさん…多くの材料を集め、またはそれに手を加えて、書物の内容をまとめること)しました。
『淮南子』はその一部である『内書』にあたります。

日本を代表する百科事典『日本大百科全書』によると…

劉安は高祖劉邦(りゅうほう)の庶子(しょし…正妻でない女から生まれた子)劉長(淮南の厲王(れいおう))の子。謀反の罪に問われて自殺した父の後を継いで王となった。当時、漢の帝室は諸侯王の力の削減による中央集権の強化を図っていたが、その景帝が崩御した(前141)機会に、帝国治下の諸勢力・諸思想をすべて容認しつつそれらの緩やかな大調和による統一を実現せよと、18歳の武帝に要求して撰したのが本書である。劉安は前153年ごろから知識人を招いてそのパトロン役を引き受けていたので、各地から数千人の賓客(ひんきゃく)が淮南に身を寄せた。『淮南子』はこうして集まった諸子のさまざまな思想を網羅して、前述のごとき当時最新の政治的・思想的課題に答えるために編纂されたもの。

なかなか、生々しいモノがありますね。

良い悪いは置いといて、中国は民族によって歴史がガラリと変わる『殲滅と創造の国』と思っています。
歴史認識については、現政権に不都合なものは捨てられるか、書き換えられます。もちろん日本(特に明治時代や、現在でも慰安婦などの教科書問題など)も含めて、どこの国も、誰かの都合の良い歴史に変えようと躍起になっているのは、変わらない現実だと思っています。

特に気をつけたいのが、いわゆる中国は漢民族が92%を占める『中華人民共和国』として、1949年10月1日に成立したこと。そう、まだ日の浅い国だということです。
もちろん、『大陸』の歴史で見れば『中国4千年…』という謳い文句は通用(こんな事言ったらどこの国も一緒ですが…)しますが、都度、民族がガラリと変わるので、こと『歴史』については少し違うと認識しています。

たとえば、チンギスハンで有名なモンゴル時代の情報なんて、『フランス西部ナントの歴史博物館は2020年10月12日、モンゴル帝国の創設者チンギスハンがテーマの企画展について、中国政府の検閲を理由に当面中止すると発表した。』とあるくらい、現在でも歴史修正に躍起になっています。
歴史博物館によれば、中国政府は「チンギスハン」「帝国」「モンゴル」といった用語削除のほか、説明文や地図などの検閲も要求してきたというくらいですから…大変ですね。

今回の『淮南子』だって、少しうがった見方をすれば、もともと内書21篇・外書33篇・中篇8巻をはじめとする多くの撰著(せんちょ…書物をあらわしつくること)があったようですが、『現存の淮南子にあたる内書を除いてすべて散佚した』とカッコよく説明してるくらい謎の紛失をしてるんですよ。
わざわざ『散佚(さんいつ…まとまっていた書物・文献などが散りうせること。)』なんて言葉で表現してるくらいですからね。

逆に言えば、日本もこれくらい歴史修正の『外交』と『内政』に力を入れてほしいくらいです。

では、原文はと言いますと…

と言う感じで、本当は『人間万事塞翁が馬』の原文と、分かりやすく訳した内容を載せるつもりでしたが…申し訳ないです。中国の話でつい熱くなってしまい…今更、ことわざにも戻れる雰囲気ではないですよね。

どうしても、この辺の話はイヤミったらしくなってしまうので、反省ですね。

とはいえ、とても分かりやすい説明サイトがあったので掲載させていただきます。
『塞翁馬(塞翁が馬)』 書き下し文・現代語訳(口語訳)と文法解説 / 漢文 by 走るメロス |マナペディア| (manapedia.jp)

最後に

次回は、もう少し軽い感じでいきますので、よろしくお願いします。

今度は、日本発祥のことわざにしましょうね。

ではまた。