【リコリス・リコイル】『キャラクターデザインと声優』 | 一歩間違えたらハードボイルド硬派アニメになりかねない…
こんにちは、サチヲです。
今回も、遅ればせながら『リコリス・リコイル』をアマプラで観させていただきました。
もちろん面白過ぎました!!と、同時に「これは観る人の入り口をうまく広げた作品だなぁ」と感動しました。
やっぱり、売れている作品には理由があるんですね。
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☆★☆☆★☆もくじ
【リコリス・リコイル】『キャラクターデザインと声優』 | 一歩間違えたらハードボイルド硬派アニメになりかねない…
観ていない人にも観て欲しいので、めちゃくちゃ雑に物語を説明しますと…犯罪を未然に防ぎ、人知れず平穏な日々をもたらす秘密組織…通称『DA(Direct Attack)』に所属している人達の友情賛歌とドタバタ成長劇のお話です。
犯罪を未然に防ぎ…という設定は、人が一度は考え、願ったシステムではないでしょうか。
映画では、スティーヴン・スピルバーグ 監督が主演のトム・クルーズに「今回はあなたの笑顔は一切出さないで欲しい」と言って撮影した『マイノリティー・リポート』。
アニメでは、「人々の精神が数値化され、管理される…」という口上で始まる、『PSYCHO-PASS サイコパス』。
一見ユートピアにも思える世界でも、実際はディストピアだったり…『善と悪』のような明確な色分けをしているはずなのにいつの間に逆転していたり、まだらのように色が混じりあった非常にアンバランスな世界を描いていることが多いですよね。
この設定にすると、どーしてもダークでハードボイルドになりがちな所…『リコリス・リコイル』は、全く真逆なテイストに仕上がっているんです。
その理由が、『キャラクターデザイン』と『声優の底力』だと…私、勝手に思いました。
その中でも、これぞ!という登場人物を3人ピックアップさせていただきました。
1,錦木 千束(にしきぎ ちさと)声優…安済 知佳(あんざい ちか)
もちろん、主人公は外せません。卓越した洞察力で、相手の射線と射撃タイミングを見抜く天才、それが千束。
このキャラデザを最大限に活かした、安斉さんの『演技』は違和感なく一気に『明るく、前向きで、可愛らしくも強い女の子』を表現し続けているんです。
この演技のおかげで、ライトな感じになるのはもちろんのこと、逆に哀しくも悲痛な現実を演出する手立てにもなっているんです。
2,井ノ上 たきな(いのうえ たきな)声優…若山 詩音(わかやま しおん)
もう一人の主人公である『たきな』は、無駄を嫌う合理的な性格で、多少良識の無いところもあるが、正確な射撃を武器に優秀なセカンドリコリスとして活躍。
そして、優秀な声優あるあるですが、元は『劇団員(劇団ひまわり)』という経歴の持ち主。
礼儀正しくはあるが、必要以上なことは喋らず、目的に一直線で進む。一見クールであるが実のところ素直で、千束と共に過ごすようになり少しづつではあるが、軟化していく過程を魅せる演技が秀逸。
特に、初めて千束にじゃんけんで勝った時の声にならない喜び方が非常に印象的でした。
3,中原 ミズキ(なかはら みずき)声優…小清水 亜美(こしみず あみ)
組織内の風潮に嫌気が差してDAを辞め、異性との出会いを求めてカフェ店員になった、自他ともに認める大の酒好きお姉さんです。作品のキャラクターデザインを担当したいみぎむる氏は、スタッフインタビューのなかでミズキの作成経緯について「残念なお姉さんキャラとして表情で遊んでもらおう」と明かし、作品の全キャラクターのなかでいちばん思い切った表情の崩したキャラを演じたのは、あの!小清水亜美さんです。
本当に残念なお姉さん感を出しながら作品の緩急をつける重要な演技を笑いを交えながら大真面目に演技しているんです。
私め、小清水亜美さん演じるアネモネ(交響詩篇エウレカセブン)の演技には、本当に大泣きをしました。更に、美雲ギンヌメール(マクロスΔ)ではミステリアスガールを演じているのに…のに!こんなふり幅のある演技が出来るなんて凄すぎです。
この三人の掛け合いが、作品の明暗や強弱、暖かさから冷たさまで表現しているんです!
まるでコントのように、早口で掛け合う会話は、聞いていてとても心地いいんです。
アフレコの振り返りの時に、この三人がそれぞれ『アドリブ合戦』しているくらい、高め合いながら演技していたんです。
本当に、この三人と声優の三人がいなければ客層はもう少し…というか、かなり『Production I.G』寄りになっていたことでしょう。
最後に
本当は、クルミも入れたかったのですが…やはりこの三人に絞らせていただきました、すみません。。
ここまでくると、確実に2期をやる作品だと確信しています。
大人の事情も多少はあるとは思いますが、よろしくお願いしたいところです。
ではまた。