こんにちは、サチヲです。

モノに名前がつくと安心する。
名前がない状態では、孤立や言いようもない不安が付きまとう。ことさら『知らないコト』に対しては人は敏感で “分からない事を考える” のは脳にめちゃくちゃ負担があるとも言われています。
だから昔の人は「自分の国(世界)はどうやってできたのか?」という難題に対して、キリスト教なら天地創造の終わりにヤハウェによって創造されたアダムとイヴが…。神道なら伊邪那岐命(いざなぎのみこと)・伊邪那美命(いざなみのみこと)の2柱の神さまが国生みした…。というように、各宗教(部族から国単位まで)で『国(世界)の成り立ち』を創作されていますよね。(例外で “それ” が全くない部族も2~3いる)
「そうやって国(世界)ができたんだ」と言葉(物語)が分かることにより、もうそんなムズカシイ事を考えなくて楽になり、ついでに自分という存在理由も分かり…結果、安心する。

今回知らない言葉は、他者に対して恋愛感情は抱くが、性的な欲求は抱かない(性的に惹かれない)セクシュアリティに2000年頃から名前がつき始めたのです。それが…

【知らない言葉】『ロマンティック・アセクシュアル』 | 通称ロマセクと呼ばれるまでの歴史がある。私め…昨日知りました。

本当に初めて知ったのだが、どうやら最近の 「大好きッ!!」 には 『恋愛として好き(ロマンティック)』 と 『性的対象として好き(セクシュアル)』 2つに切り分けて考える 『スプリット・アトラクション・モデル(分断引き付けモデル)』 という考え方が広まっているようです。
その中のひとつとして 『ロマンティック・アセクシュアル(Romantic Asexual)』 が位置付けられているんですって。

  • 恋愛感情…誰かにときめいたり、恋に落ちたり、特定のパートナーと情緒的な絆を深めたいという欲求(手をつなぐ、寄り添う、デートをするなど)は持っています。
  • 性的欲求…相手に対して「セックスをしたい」という欲求が湧かない、あるいは非常に希薄です。

という、自信の愛のカタチを定義する言葉があったんです。
更に!ロマンティック・アセクシュアルの中にも、性的志向との組み合わせとして以下のような分類もある

  1. ヘテロロマンティック: 異性に恋愛感情を抱く
  2. ホモロマンティック: 同性に恋愛感情を抱く
  3. バイロマンティック: 男女両方に恋愛感情を抱く
  4. パンロマンティック: 全ての性の人に恋愛感情を抱く

これまでの社会では 「好きになったら(恋愛)、エッチしたくなる(性愛)のが当たり前だよNe☆」 という、2つがセットになったモデルが標準的でした。
しかし分類し、言葉をつけたことにより 『恋愛』 と 『性』 の矢印が別の方向を向いていたり、片方がゼロだったりしても、それを矛盾ではなく 『その人の構成要素』 として認めることができます。
このモデルを導入すると、自分のセクシュアリティをより精密にパズルを組み合わせるように説明できるようになったのです。

もうお分かりの通り…
他者と違う自分の感覚に 『名前』 がつくことによって、自分と同じ他者がいるという安心感。
自分の気持ちの整理と正当性の獲得。
なによりも自分自身の細かな感情のグラデーションを言語化することにより “社会に認められた” という自己肯定感の向上にもつながったのです。
だって 「自分がおかしいのではなく、ただそういうタイプ(型)なんだ」 と思えるのは強くなれるキッカケになるし、かなり大きな軸ができるのではないでしょうか。

それにしても…ちょっと、凄くないですか!?
こうなると、あの都市伝説のようなコトバ 『友達以上 恋人未満』 という、 「友達以上に大切にしたいけど、性的欲求はないよNe☆」 と他人からしたら絶対に信じられないとされた関係性に、 『情緒的惹きつけ』 や 『恋愛的な惹きつけ』 として肯定できるようになったんです。
更には、性的関係を伴わない『プラトニックな結婚』や、深い信頼関係に基づく 『クィアプラトニック(友情と恋愛のどちらにも分類しがたい親密な関係)』 といった概念を支える理論的支柱となっているんですって。はりゃぁ~…でございますよ。

余談ですが、この概念が形作られたのは…

2001年にデヴィッド・ジェイ(David Jay)氏によって設立された世界最大のネットワーク AVEN(Asexual Visibility and Education Network) です。
ここで世界中の性的惹きつけがないアセクシュアルの人々が掲示板で対話を始め、 「自分は性欲はないけれど、誰かを好きになる気持ち(恋心)はある」 という違和感を言葉にし始めました。この対話の中で、 『性的指向』 と 『恋愛指向』 分けて考える必要性が生まれました。

その後、AVENのコミュニティ内で 「スプリット・アトラクション・モデル(SAM:分断引き付けモデル)」 という考え方が定着し、 『アセクシュアル(性的惹きつけがない)』 の中に「ロマンティック(恋愛的な惹きつけはある)』 という組み合わせが存在することが、言葉として明確に確立されました。

日本でも、2010年代以降にSNSや当事者団体(「なかよし」や「ASW」など)の活動を通じてこの概念が広まりました。

最後に

名付け前はドロドロとした不安の塊でしたが、名付け後は 『概念』 として客観視できるようになるんですね。
更に細分化することにより整理されたフォルダのようになり、モヤモヤした自分の感情の場所が分かり、立ち位置が分かり、結果!自分の足で立てるようになってるんですね。
ただ忘れてはならないのが…名前を付けると、枠に縛られる 『レッテル貼り』 という側面もあります。これついては本人が言葉にして呼んでもいいが、他人が “決めつけて呼ぶ” ことをしないようにしたいものです。
とはいえ、本人にとっても…広い海で泳ぎを覚える前に 『浮き輪』 をつける…そんな感覚で言葉に頼ってもいいですよね。

ではまた。