こんにちは、サチヲです。
今までは、読書を断念する理由は私に理解力や読解力…いわゆる、力量に見合った本ではない。という身も蓋も無い、心が折れる言葉で片付けていました。
しかし、私の尊敬する人が「人にはそれぞれ質や量に見合った本がある」と仰っていたのを聞いてからもう少し未来のある感覚に変わりました。
それは、本を読む力である『力量』を、トレーニングすれば増やすこのの出来る『筋肉』に変えて『読書筋肉』という言葉で表現してくれたのです。
体を鍛える筋トレと同じように、最初っから腕立て連続100回なんて出来ないのです。最初は、1日10回の腕立てから挑戦する。
同じように、どんなに良い本でも最初っから研究書や参考文献に載っているような論文を読み解くことは出来ません。
最初は、マンガで分かるニーチェの教え…のように、少ない読書筋肉でも読めるような本から鍛えていく必要があるのです。
という事は…結局のところ筋力を鍛えるトレーニング(単純な読書体験)を積まないと読書筋肉はつかないのです。こう考えると「読書は大変!」というイヤイヤ期ににも似た現象に戻ってしまいますが…コレを回避するのが『人のおすすめ』です。
私が“私の信じた人のおすすめ”という、ファン効果で筋トレするモチベーションが上がるのです!
「私の好きな人が読んでる本らな、私も読むッ!!という寸法です。
そうして鍛え上げられた末に、現時点での私の読書筋肉にちょうど良い負荷の本がこちらなのです。
もくじ
【読書】『ストーリーとしての競争戦略 楠木 健』 | 私の読書筋力に合った本だからこそ読みごたえを感じることが出来る

特に、読書意欲を刺激してくれたキャッチーな宣伝が『話が長いのには理由がある!』です。
まさに「ソレ…私だ」となったのです。曰く…
『優れた戦略とは思わず人に話したくなるような面白いストーリーだ、ということです。戦略を構成する要素がかみあって、全体としてゴールに向かって動いていくイメージが動画のように見えてくる。全体の動きと流れが生き生きと浮かび上がってくる。これが「ストーリーがある」ということです。』
実際には『勝利の法則なんてもの存在しない』という、本質を理解するには相当な段階を経ていく『競争戦略』を、とっつきやすい『ストーリーづくり』として理解する切り口が、私にとって最高に“入りやすい”のです。
では、そのストーリーづくりとは…という感じに、私が響いた部分をピックアップしていくストーリーにはしません。
今回はあえて!一点突破をさせていただきます。
作者である楠木さんの『覚悟』だけを紹介させてください!!
まるで結果にコミットしているイケてる専属トレーナーの元で筋トレをしているかのように、読者に寄り添いながらも「必ず理解と実践ができる状態にするッ!」という決意にも似た言葉が『まえがき』に書いてあったのです。
「話し手である私から、聞き手である皆さんにお願いが3つあります。」という優しい口調ではじまった、その先には…
一つは、客観的な知識を仕入れる「お勉強」として読まないでいただきたいということです。私が初めて読んだ戦略論の本は、大学二年生のときにゼミの仲間(そのうちの一人が私の同業者である青島矢一さんです)と読んだ、ホファーとシェンデルの「戦略策定』でした。今となって振り返ればとても良い本なのですが、当時の私はあまりの難しさにめまいがしたものです。競争戦略論は難しく、読んでいて苦痛な話になりがちです。面白い話になるように私も最善を尽くしますが、皆さんもご自身のビジネスにどのようなストーリーが描けるのか、ご自身の会社や事業や仕事に当てはめながら話を読んでいただければ、血が通った話になり、その分わかりやすくなると思います。
二つ目は、第1章から第7章まで、順を追ってお読みいただきたいということです。親切な本であれば、「どの章でも、関心のある部分から読んでもらいたい。直接関心のない章や、テクニカルな説明になる部分は読み飛ばしていただいて構わない」ということになっているのですが、この本はあくまでも流れを持ったストーリーですので、順を追ってお読みいただかないと、話の筋がよくわからなくなってしまいます。
三つ目は、変なお願いなのですが、どうか最後までお読みいただきたいということです。これはわりと長い本です。書き終えてみると五〇〇ページを超えてしまいました。ここまで長くなった理由としては、話がくどいという私の性格もあるのですが、この本ではあえて長い話をしておきたいという意図もありました。
実は、三つ目には“もっと先”があります。
その『意図』とは本書の核心とも言えるべき、楠木さんが本書を書いた動機に直結した大切な言葉で埋め尽くされていました。
まさに「この人がここまで言うのなら是非読んでみよう!」という感じに、読まされるのではなく“私自身で決断ができる”状態にまで持ってく力がある言葉でした。
多分…私め、楠木さんからなら、壺やらなんやら買ってしまうかもしれません。怪しい言い方になってしまいましたが“そのくらい”の気持ちにしてもらえますよ。
中途半端化もしれませんが…この先は私の口からではなく、是非お手に取って読んでいただきたいのです。
読書筋肉の差もあるでしょうから、先ずはあなたの街の図書館で借りましょう!もしくは私が愛用しているネットの中古本屋さんである『バリューブックス』で検索をしましょう。
買うのは“それから”でも遅くはありませんよ。
最後に
この本を紹介してくれた方も仰っていましたが…世の中の本には『この本は読書筋肉が最低でも70は必要です』のようなことが書いてあるといいなぁ…という願いに大賛成でございます。
本でもタイトルに惹かれて、いわゆる『ジャケ買い』のようなこともするのですが…開けてビックリ超重量級の本だったりするのです。
まぁ、それも学びですけどね。
さて、読み進めるとしますか。
ではまた。
