こんにちは、サチヲです。

格闘ゲーム・ストリートファイターシリーズで15歳で国内最強の座につき、17歳で国際大会を制して世界一の称号を獲得。
2010年4月、米国企業とスポンサー契約を結び、日本人初のプロゲーマーとなった梅原大吾。
『The Beast(野獣)』の異名を持ち、その圧倒的な強さと冷静かつ哲学的な思考で、長年にわたり格闘ゲーム界の頂点に君臨し続けている。
“~し続ける”という意味では『世界で最も長く賞金を稼いでいるプロゲーマー』としてギネスブックに認定されている。と思いきや、その後も記録を更新し、現在は3つのギネス記録を保持。
その幼少のころから培われた独自の『勝ち続ける哲学』を、多くの人々に伝えて社会に貢献している私の尊敬する人です。

そんな彼が2012年4月2日に小学館から出版された『勝ち続ける意志力 世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」』という本が、初出版も相まってか…単純にギラギラしているというか、挑戦的というか、いわゆる『目的を決めてない人』を平気で置き去りにする突き抜けた言葉が溢れかえっているんです。
梅原大吾さんが、如何にして考えて人生を捧げてきたのか。
梅原大吾さんが如何にして行動して変わり続けたのか。
が、惜しげもなく書かれているのです。なんでしたら“書き足りないのでは!?”と思えるほど、熱気がほとばしる文章なのです。
その一つの情熱の言葉がこちら。

自分の人生にそれ程影響のない人の気持ちまで気に掛けてたら自分らしい振る舞いなど出来るはずがない。

…ここまで盛り上げてこの言葉!?と思われた方も多いと思いますが…私は、コレがいいんです。

【読書】『世界一プロゲーマーの仕事術 梅原大吾』 | この歳でもう一度読み直したら…なんと!時間について向き合うキッカケになりました。

この言葉で救われる人もいるのではないでしょうか。
特に、自分のコミュニケーションの方向性に悩まれている人。自信のない人。そして、本来の自分を見失っている人。

『自分らしい振る舞い』とはどうだったっけな?と、あなたは悩まれたことはありますか?
逆に、仕事や学校、家族や友達、仲間や大切なパートナーに対する自分の振る舞いが“全て一緒”なんて人の方が少ないのではないでしょうか。
特に、芸能系でお仕事をされている方は“自分らしい振る舞い”ではなく“求められる振る舞い”に応え戦い続けているでしょう。

大なり小なり“そんな風にがんばっている人”に対して『自分を守る術』が、先ほどの「自分の人生にそれ程影響のない人の気持ちまで気に掛けてたら自分らしい振る舞いなど出来るはずがない。」という言葉だと受け止めました。
ね。熱気がほとばしる情熱的な言葉ですよね!?

で!私は自分の人生にそれ程影響のない人の気持ちまで気に掛けてたら…」が「そんな人にかける時間はもったいねぇ」と受け止めてしまったのです。…はい、ひねくれてますよね。

もちろん時間は有限なことは“誰でも知っている”ことではないでしょうか。しかし、私はどこかで“他人事”のように接していたのです。
他人事にしていた最大の理由は、まだ若かったから。です。
正直、八方美人と言われてしまったらそれまでですが…若い時は“どのコミュニティにも”好かれようと努力していた。正確に言うと、嫌われないようにしていました。
それこそ、自分に対してそれほど影響のない人にまで寄り添っていたと思います。
そんな誰に対しても“いい顔”をして応え続けていたら「あれ…ホントの自分ってこんな事言ってたっけ」となる瞬間があるのです。

さぁ、50歳を過ぎた私よ。そんなことをしている時間はあるのでしょうか。

この『時間』という物差しは30代や40代では全く気にしていなかったのですが、50代に入って突然『残りの人生が少ない』ことに気がついたのです
「それは少し遅いよね」という声が聞こえてきそうですが…はい。なにも言い返せません。
私め、本当に変なことを言いますが…友達と気兼ねなく遊ぶのよりも、目的を共有した人と一緒に過ごした方がいい。と思い始めている理由がこの本を再読して初めて気がつきました。これは完全に価値観が育った結果なので、これが正解ではありませんからね。友達の時間を最大限使うことは最高に良いことですよ。

余談ですが…『それ程影響のない人』とありますが、それは私自身も“それ”になり得ることですよね!!

逆に、自分が影響を与えるくらいの価値を作ることに時間を使った方がいいのかな。と思ったり、思わなかったり。
『奪うな。奪われるぞ。与えろ。与えられるぞ』の考え方で言いますと、自分自身で他人を優先順位をつけているならば、自分自身も他人から優先順位を付けられていることになります。
これが、自分自身が社会に繋がっているかどうかに固執している理由だと思っています…という自分語りはやめておきましょう。

曰く…「勝敗にはあまり拘泥(執着)しないようにしている」

そもそも『勝ち続ける』と題されていますが、厳密には“そう”ではないのです。
なんせ、梅原さんも「勝ち続けることはムリ」と仰っています。よーく考えたら…そりゃそうでしょう。
そういう感じではなく、、、ココは本人の言葉をお借りします。

それは成長を軸としているから。
勝っても喜ばず、負けても落ち込まない。結果はあくまで結果で、自分にとってはもっと大事なことがあるから、どちらにせよ直ぐに忘れる。
だから、僕のことを精神的に負かすのは不可能かもしれない。結局僕にとっての最大の敵は自分自身なのだから。

最強です。
あの若さでこの『考え方』に行きついたのが怖いです。どのような勝負事や人生経験をすれば“この領域”に達することが出来るのでしょうか。

さぁここで、『勝ち続ける意志力』の神髄をまとめました!!

  • ゲームでも勉強でもケンカでも、自分がどんなに痛かろうが苦しかろうが、音を上げなければ負けではない。
  • 強い意志を持ってそれを突き詰め、実践してきたことで築き上げてきた僕の自信は、それこそ100や200の敗北で揺らぐことなど決してない。
  • プラスとマイナス、その両方を分析して努力を続けない限り、勝ち続けることはできない。自分の才能に頼るとか、1つの勝ち方にこだわるようでは必ず落ちていく。ほとんどの人は実力がつけばつくほど自分なりのスタイルを確立してしまう。
  • 年齢を言い訳にしているだけで努力の仕方が足りないのだと思う。努力が老いに負けているわけだ。
  • 勝ち続けるには勝って天狗にならず、負けてなお卑屈にならないという絶妙な精神状態を保つことで、真摯にゲームに向き合う。
  • 結局、効率のいい考え方、効率のいい勝ち方というのはたたがしれている。しかも便利な技というのは応用がきかない。その技が全て。つまり自分自身が何も成長してない。
  • 正解がどちらの方向にあるのか迷う必要すらない。全ての方向を探り尽くすから、どこかで必ず正解か見つかるのだ。
  • 自分で試した末のダメという結論なので迷わず捨てることが出来る
  • かつて生み出した戦術に頼らない覚悟と、新たな戦術を探し続ける忍耐があるからトップにいられるのだ。
  • 相手を弱くすることよりも自分が強くなることの方が大事だと分かったのだ。

カッケェー。もう私のヒーローですよ。少年ジャンプの世界ですよ。
この本、隅から隅までこんな熱量で語りかけてくれるんですよ。
だからと言って『高み』からあぐらをかいて語るのではなく、泥臭く負けた姿も魅せながら、走るのではなく歩き続ける背中がデカすぎるのです。

最後に

本当に最後に、この言葉を…
『全盛期はいつ?に対して今が間違いなく強い!と答えてる。今が一番でなければプロを名乗るべきではないと思う。』

梅原大吾は漢です。
ではまた。