こんにちは、サチヲです。
そもそも!私自身“性教育を受けた”という記憶がございません。
数少ない記憶を頼りにひも解きますと…江戸川で落ちていたエロ本が私の最初の先生だったのではないでしょうか。
“そんな偏った状態”の私めが、9才と7才の子ども達に「どやって子どもは生まれるの?」という、切れ味抜群の王道の質問に対して、どう答えようものですか!
特に!この話題は玉石混交の情報がある中…私の悩みを解消すべく、探しに探しました。
一昔前なら「近所のおばさんから教えてもらった」なんてのが通じましたが、令和の時代で“それ”をやれるメンタルの強さは私にはありません。
ここで一つ、あなたにお聞かせてください。
私は“もちろん”知りませんでしたが、あなたは『国際セクシャリティ教育ガイダンス』を知っていましたか。
ユネスコを中心に、いくつかの国連機関と性教育分野の専門家の協力を得て2009年に作られた世界中の子どもたちのために性教育をすすめるためのガイダンスが作られていたのです。
今回買った本は“この”ガイダンスと最新の科学的根拠に基づいて、人権とジェンダー平等と多様性を大切にした内容で、子どもにも分かりやすいのは当たり前として大人に対して『正しい知識と伝え方』が学べる最高の教科書でした。
もくじ
【読書】『世界で選ばれている性教育』 | 私の中途半端な知識こそ危なかった。キーワードは『包括的性教育』です!!

私の最初の勘違いは『そんなに早く性の知識を叩き込んだら、早くに興味をもって道を外れたどうすんの!?』でした。
先ず!ここから正します。
曰く『知識は子どもを守る武器になる』です。
世界の性教育統計によりますと“包括的性教育をした場合性交渉開始年齢は遅くなった”という結果があるのにびっくりしました。
ここでポイントの言葉が出てきました。
- 包括的性教育とは…ジェンダー平等や性の多様性などをふくむ人権尊重を基盤とした性教育のこと。 包括的性教育では、月経や射精といった生理的なことを学ぶだけではなく、「性」を生物学や政治・ 経済などの社会、また環境など多面的にとらえて学ぶことに重点をおいています。 包括とは「広く全体をつつんでいる」ということ。まさに全体をつつむ学びです。
要するに、正しい知識を持って正しく伝えれば“子どもは興味本位で性の道を外れることはない”という事なのです。
私のように、江戸川に落ちていたエロ本だけの知識では道を外れてしまうのです。
本書曰く…『今は小学生からスマホを持つ子も増えて、ネットで性情報を知る率がどんどん上がっています。なにも知らずに興味本位で検索して間違った知識を知る方が問題じゃないですか?とのことです。
あなたも『セックス』とスマホで検索してみてください。
エンタメとしては楽しめますが…およそ『正しい知識』に辿り着く可能性は、限りなくゼロに近いのではないでしょうか。
だからと言って「じゃ、子どもに一生スマホは渡さん!」というのは問題の先送り…というか、論点がズレてしまうのです。
『性教育=セックスの仕方』ではない。先ず、最初に教えるべきは…
5才から8才では、誕生の仕組みや、自分の安全の守り方、また人の気持ちを大事にするための同意の取り方などを学ぶのです。
本書では、最初に『おへそ』について説明しましょう!とありました。
曰く…『おへそはお母さんと赤ちゃんをつなぐ“ステキなひも”のあとです。おへそについて話すことは、お母さんのおなかの中でなにが起こって、どんな確率と奇跡の結果子どもが生まれたのかを説明するチャンスなんです!』とありました。
もちろん当たり前ですが、はじめて聞く言葉もあるでしょう。それも順序だてて丁寧に書いてありました。
具体的には・・・
- 自分はどこから生まれてきたのだろう?
- からだってなんで大事なんだろう
- 『イヤ』なさわり方をされたらどうする?
- みんなと安心して仲良くなるには?
という感じからスタートするのです。
もちろん『おへそ』についても丁寧に書いてありました。
ただ…親もコレ全部覚えるのは至難の業です。だから『本書を一緒に読む』ことも良いのではないでしょうか。
ただし、ガイダンスによると伝える内容と順番とタイミングがあるのです。
- 5~8才…『自分はかけがえのない存在だと知ろう!』
- 8~12才…『それぞれの違いを認め合い、理解しあおう!』
- 12~15才…『たくさんの情報にふれて、どんな自分になるか選択していこう!』
- 15~18才…『自分の意志で選択し、世界を広げていこう!』
という目次で話が進んでいきます。
最初に、全部読むも良し。年齢に合わせて、都度読むも良し。
正しい知識を最初に知ると『性は、はずかしい事ではない』という事が、言わなくても自然と伝わると思います。
だって、話しているお父さんお母さんも真剣ですからね。
最後に
この手の話には必ず付け加える文言があります。
それは『家族一つひとつ、ひいては母さんとお父さん一人ひとり違う価値観と考え方がある』のが自然なのです。
「これが正解!」や「必ずやるべき!」というのは、ある意味存在しません。
このような情報(価値観や考え方など)に接する時は『困っていたら選択肢の一つにする』程度がいいのです。
では改めて…「私は!めちゃくちゃ助かりました」。
あなたにとって、良い選択肢の一つになったらうれしい限りです。
ちなみに、本書の情報は『講談社公式HP』をご覧ください。
ではまた。
