/>【逃げ上手の若君】『松井優征の底なしの表現力』 | 世の中の『普遍的な理(もっともな事。道理。条理)』の伝え方がえぐい件
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【逃げ上手の若君】『松井優征の底なしの表現力』 | 世の中の『普遍的な理(もっともな事。道理。条理)』の伝え方がえぐい件

★布教 アニメ

こんにちは、サチヲです。

兎にも角にも松井優征さんの作品が好きなのです。
今回は、ガッツリ会話を書き起こしているので…ネタバレ有りです。

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【逃げ上手の若君】『松井優征の底なしの表現力』 | 世の中の『普遍的な理(もっともな事。道理。条理)』の伝え方がえぐい件

©松井優征/集英社・逃げ上手の若君製作委員会 これは『あなたは何上手?』という診断サイトから抜粋しました。私は『ギャップ上手』でした。あなたは??

松井優征さんって、急に普遍的な理を…マンガの世界感に寄り添って説いたり、マンガと現実世界を融合して説いたり、マンガの世界とはかけ離れて説いたりするのです。
それには全て理由私が勝手に考えました)があります。それは『どうしたら相手に伝わりやすいのか』を常に模索し、効果的な技術で伝える(重ねて言います…妄想です)ことの名手なのです!言わば『表現力上手』なのです。

今回は2番目の『マンガと現実世界を融合して説く』で、読者に“分かりやすく”伝えていただきました。
この“融合加減さ”が絶妙にうまいのです!!

このマンガの鎌倉幕府の滅亡後を描いているのに、グラデーションを感じさせないで現代の価値観まで引き合いに出すのです。
読んでる、見ている人に違和感を与えるどころか、新たな知識欲を満たしてくれて、尚且つ!物語の芯の部分も同時に伝える。
こんな芸当、狙ってやろうとしても“こんなに”美しくまとまらないですよ。
しかも!繊細な『神道』についてですからね。恐れ入ります。

前置きはこの辺にして…早速、どうぞ!!

では…大変お待たせいたしました。本当に“地頭が良すぎる”松井優征さんの技術を集約した『作劇』を一緒に堪能しましょう。

諏訪頼重 「あなた様が見た神獣たちは神力が形を成したもの。 神力とは人の目が届かない所に存在できる力…」

北条時行 「人の目が…届かない!?」

諏訪頼重 「あなた様と同じです、時行様。この世にもっと人の目が多く、社会の監視が発達していたら、あなた様のような影響力のあるお尋ね者は…存在できない。
先日戦った悪党たちもそう。人の目に見えない場所があるからこそ、初めて存在できる力なのです。
ですが今、これらの力は枯渇しようとしています。御恩と奉公で土地を持つ権利が保障されると、人は土地への執着が強くなり、人が住む範囲が広がりました。
人の世が広がれば、目に見えない、場所も力も減っていく。 このような不可思議も…不可思議で無くなるのです。」

(そこで、おもむろに氷面を手に当て念じたら…みるみるうちに氷柱が立ち登る。。。)

北条時行 「ぬぁ!?諏訪湖の氷が真っ二つにィィ!?」

諏訪頼重 「諏訪湖名物!『御神渡り(これは本当にあることで、詳しくはこちら)』。今は皆、諏訪明神が神力で起こすと信じています。
ですが…より多くの人の目に触れれば、いずれこれも自然現象として説明される日が来るでしょう。
つまり、人の力が増える分だけ…神の力は消えるのです。

北条時行 「うぅ。」

諏訪頼重「人が現実だけを見るようになれば、神も神力も全て消えて無くなるでしょう。それが時代の流れなのです。」

北条時行 「あぁ。頼重殿!いつか消えてなくなるのですか!?」

諏訪頼重 「神の後光も完全復活ゥ!我が神力は不滅ですなぁ~!!」
「要するに、私が言いたいことは!今は見えない力が活躍できる最後の時代ッ!!」

あ。例によって前後の説明なしでございます。もし興味が湧いていただいたのならマンガを1巻から読んでください。ちなみに、アニメでは『エピソード10』でのやり取りになります。

『御神渡り』貴重な映像も合わせて載せておきます。まさに『神の通り道』です!!

最後に

松井優征さんが『逃げ上手の若君』を描いた理由の一つに、“見えない力が活躍できる時代だからこそ…”が大きく関係していることは明白(何度でも言います。私の願いなだけです)ですね。

では、諏訪頼重殿の締めの言葉で終わりたいと思います。

  • 今いる場所は、いずれ溶けて無くなるもの。時代の変革期を心残りなく遊び倒すのですッ!!

今日も、ウチに遊びに来てくれてありがとうございます。
ではまた。