(BREAK BACK © KASA /秋田書店刊)
こんにちは、サチヲです。
『大好きになったマンガ』には、人それぞれの基準や好み、あの年代だったから響いた…という感じに、様々なキッカケがあったと思います。
ともすれば「マンガから人生を学んだ!」という人は、たくさんいるのではないでしょうか。
かくいう私めも“そんな”マンガがあります。というか、そんなマンガだらけです。
さて今回は、KASA先生が描く『BREAK BACK』の主人公、上條紗季さんから『ギャンブルの辞め方』を学びます。
いや、正確には“学ぶ”のではなく、「過去にギャンブルが辞められなかったけど…結局コレで辞めることが出来たよなぁ」という感じに、私自身が“復習”をしているブログになります。
平たくいうと、ギャンブルに限らず『自分では“辞めないといけない事”だと思っているのに、感情、気分、クセで“それ”を辞められないでいる人』に対して、かなりの確率で“刺さる”めちゃくちゃ理想的な考え方を、KASA先生は『起承転結』を丁寧に用いて描いてくれました。
もくじ
【イケてるマンガから学ぶ】『ギャンブルの辞め方』 | 言われてみたら「確かにそうだ」と思えるけど実際に見つけるのが…大変だったりするのです。はい。

先ずは、起承転結の『起』。物語の始まり、導入部分です。
はい。こちらが主人公の上條さんです。
かつて世界ランキング7位にまで上り詰めた天才女子テニスプロである彼女は、怪我で選手生命を絶たれた。
プロとしてコートに立っていた時の“あのヒリヒリ感”や“緊張感”。そして“高揚する気持ち”は現役を退いた後、とてもじゃないが日常では到底味わえない。
そこで彼女が“その気持ち”になりたくて選んだのがパチンコ。
なんやかんやで他のギャンブルにも手を出し、結果1億円もの借金を背負ってしまいます。借金返済の手段として彼女に課されたのは、なんと無名の高校のテニス部を率いて全国優勝させることでした。
というお話からスタートする本編ですが…今回はギャンブルの辞め方です。
もう一度、上のコマを見てください。
パチンコを嗜んでいる人にとって“ここまで玉が出ている状態”は、完全にパチンコにハマっている。もしくは今後もうパチンコから抜け出せない。という事が容易に想像できるでしょう。
かく言う彼女も、やっと“高校テニス部の顧問”という職業に就いても、時間があればパチンコをしている状態。
パチンコを打ちながら思うのです「あのド素人軍団をどうするか…」と。その時、彼女は何故立ち上がったのか!?

次に、起承転結の『承』。『起』で示された内容を受け継ぎ、物語を展開させる部分です。
パチンコで玉が出ている状態、いわゆる大当たり中。しかも、足元には玉が満タンに入ったケースが多数ある状態、いわゆる連チャン中。これは“まだまだこの先も当たる”状態。
それなのにパチンコを打つのを辞め、ぼぉーっと一点を見つめる上條さん。
おもむろに立つ。
ポイントは、パチンコを打ちながら『あのド素人軍団をどうするか…』と考えたことです。
次は、起承転結の『転』。物語が大きく転換する部分です。それまでの流れとは異なる、予期せぬ出来事や新展開が起こり、読者を驚かせたり、飽きさせないための重要な要素です。
ただでさえ借金があるのに…せっかく出ている台なのに…上條さんの次にとった行動がこちら。

なんとビックリ…「この台あげる」である。
台をもらったおじいちゃんの表情をご覧ください。これがパチンコに心も魂も捧げた漢の喜びの舞です。
そして、他のお客様の声が“誰しもが”思うことである「アタリ台あげるなんてどうかしてるぜ」という、パチンコをしている人にとっては訳が分からない行動を見にするのです。
『結』。転換を経て、物語が収束に向かい、最終的な結末や結論が示されます。

いいよな カネより夢中になれるもんがあってよ
これが、ギャンブルを辞める最高で最善な方法なのです!!
さて自問自答のお時間です。
“もしも”ですよ。
もしもあなた自身が“辞めないといけない事”だと思っているのに、感情、気分、クセで“それ”を辞められないでいるとしたら…
“辞められないでいるモノ”以上に夢中になることはありますか?
見つからないのであれば…寝ても覚めてもパチンコ以上にハマれるものを自分で作る。
考えるだけでなく、行動をしながら時間も労力も財力も全betできる“ナニか”を作り出す。
ギャンブルの辞め方は、世の中にたくさんありますが…これは、その選択肢の一つになり得る考え方です。
ちなみに、私の場合はこのブログが“そう”だったのです。きっちりきっかり辞めれました。
もちろんブログには他の目標もありますが…そもそも毎日ブログを書いていたらパチンコ屋さんにいっているヒマなんてありませんからね。
自分でもびっくりしているのですが、あんなに人生を捧げた“ギターを弾く”という『夢中』を設定してもパチンコを辞められませんでしたからね。
このブログには色々と助けられています。
最後に
全く関係ないですが…最後の「いいよな カネより夢中になれるもんがあってよ」というセリフ。
パチンコにハマっている人の真理と言いますか…『ギャンブル』ではなく『カネ』と訳しているのにシビれます。
際の際までハマっていると“ギャンブルをしている”ではなく、突き詰めると“カネを稼ぎにきている”という言い方が非常に芯を得ているのです。
それを踏まえて『カネより夢中になれるもん』と言ってのけているのです。しかも、モブキャラに。
もうKASA先生の心の叫びが聞こえてきますよ。
ではまた。
