(BREAK BACK © KASA /秋田書店刊)
こんにちは、サチヲです。

アルバイトでもなんでも、同じところで3年も働けば『とあるイベント』に出くわす人もいるのではないでしょうか。
それが『人に教える』です。
3年もすればどうしたって“作業”は一通りできてしまうし、何よりも新人が職場に入ってくるでしょう。たとえ!あなたが新人担当でなくても、新人さんから質問されたら“それ”に応えることはしますよね。

そこで!もしもあなたが人にモノを教えたとしたら…と仮定し、その時に“次のような事”を感じたことはありませんか?…
「あー、もっと上手く教えることが出来たなぁ」と。
そのような時って…新人さんが思うように動いてくれなかった。もしくは、新人さんが思うような結果が出なかった時、ではないでしょうか。
しかし!こうも思ったことはありませんか?
「あんなに教えたのに、なんで出来ないんだ…」や「あんなに教えたのに…教えた通りのことをなんでしないんだ」とも。
もちろん“最低限の”教え方を学ぶ必要はあります。しかし、ここで声を大にして言いたいのは…
「教える力も必要でけど、いやいや…教わる方にも、教わる力が必要だよね」と!!それが『教わり力(おそわりりょく)』なのです!!

そう。人にモノを教えるときに必要な労力は“教える人”の方が比率が、なーんか高くなっているコトに、正直違和感を覚えてるのです。
別に新しいことを説いている訳ではないが…私自身が『教わる力を古の彼の地に置き忘れている人』に、ならないように努めたいのです。
特に、50も過ぎた私のような人が“そんなコト”をしていると「どうせ教えたって自分の好きなようにやるし…とか、「もう邪魔でしかないから早いトコ辞めてくんねぇかなぁ」と、直接言われなくても、実際は思われている可能性大というコトなのです・

それでは、大変お持たせ致しました。いつも前置きが長くて申し訳ないです。
では!マンガ『BREAK BACK 』より、『教える人⇒上條先生』と『教わる人⇒五十嵐クン』から『教わる力』を大いに学んでいきましょう。

【マンガから学ぶ】『教わり力』 | 世の中“教えるコツ”は沢山あるのに“教わるコツ”に関しての本が少ないと思いませんか?

(BREAK BACK © KASA /秋田書店刊)
  1. 『教える人⇒上條先生』……「サーブは球出しみたいに下から打って」
  2. 『教わる人⇒五十嵐クン』……「…………!!」
  3. 『教える人⇒上條先生』……「後は相手が打つモーションに入ったら ネットの真ん中に向かって走る!! 以上終わり」
  4. 『教わる人⇒五十嵐クン』……「は!?そんだけ!? まっ…」

早速、解説させてください。
①『教える人⇒上條先生』……「サーブは球出しみたいに下から打って」
教える人である上條先生は、もう流石!!としか言えません。
人は簡単なことを難しく説明することは得意ですが、簡単なことを簡単に説明することは下手。もっと言うと、教える人が“それ”を出来ればできるほど難しく説明しがちなのです。
上條先生に至っては、世界7位までいったゴリゴリに“できる人”です。そんな人が“テニスド素人”に対して『簡単・分かりやすく・短く』説明しているのです。
例えば、ド素人の五十嵐クンに分かる通り「球出しみたいに…」と『みたいに』とありますが、きっとド素人の五十嵐クン“普段からやっていること”で説明したのです。そこに難しくなる要因でしかない“角度やスピードやコツ”は今は全くいらないのです。
しかも!普段やっている“球出し”だけで終わらせないで、更に“下から打って”と具体的な方法も付け加えているのです。

②『教わる人⇒五十嵐クン』……「…………!!」
ここが『教わる力』の最初のポイント。『黙って全部聞く』です。
これがねぇ…経験がある人ほど「いや、それは違うと思います」「いや、コッチでやった方がイイと思います」という『口ごたえ』。
更には、返事がない。納得していない様子が態度に出ている。という『聞く姿勢がなっていない』。という事が、教えてもらっている人の体からにじみ出ちゃってる人を見たことありませんか?
五十嵐クンに至っては、運動神経抜群で他のスポーツでは結果を出している人なんです。ただテニスはした事がないのです。
ともすれば、スポーツの経験を積み重ねているからこそ『口ごたえ』や『聞く姿勢がなっていない』ことになり兼ねないのに「…………!!」というリアクションだけで我慢したのです!
これね…『人の話を聞く』に通じるものがありますが、簡単なようでめちゃくちゃ難しいですからね。
五十嵐クンは教えてもらっている最中に“話をさえぎる”こともしないで、先ずは最後まで聞いているのです。スゴイ!!

③『教える人⇒上條先生』……「後は相手が打つモーションに入ったら ネットの真ん中に向かって走る!! 以上終わり」
五十嵐クンの②に行動があるからこそ、スムーズにやるべきことを端的に素早く聞くことが出来た。
いや!それ以上に!!五十嵐クンの②に行動が『上條先生が教えやすい、話しやすい環境を五十嵐クンが作った』と言えるのです!!
これもめちゃくちゃ大切です。
『教わる力』がないと、教える方は途中で“教える気が無くなる”ことが多々ありますからね。
聞く姿勢、話を聞く態度という『教わる力』があるからこそ、その先に進むことが出来るのです。

④『教わる人⇒五十嵐クン』……「は!?そんだけ!? まっ…」
勘違いしないでください。これは『口ごたえ』ではありません。『確認』であり『復唱』でもあるのです。
自分が“どこまで理解したか”を教えている人に伝える必要があり、これは『教える人』と『教わる人』の両方にとって必要不可欠な儀式なのです。
「は!?」となってしまいましたが、今まで我慢して全て聴いた後の“驚き”ですからいいのです。仕方ありません。
五十嵐クンは今まで初めてやるスポーツを教わる時に、こんなにも単刀直入に教えてもらったことはなかったでしょう。
なんせ「相手が打つモーションに入ったら」という、テニスのド素人にもできる『見る』こと、「ネットの真ん中に向かって走る」という、テニスのド素人でもできる『行動』を、こうも上手に簡潔に的を射た説明ができる人は中々ないですよ。
逆に、五十嵐クンは他のスポーツでも『結果』を出していたので、実は“頭ではなく体で知っていた”のでしょう。
その証拠に、直ぐに「まっ…」と切りかえの言葉を出します。

これぞ『教わり力』の真骨頂!『言われたことを黙ってやる』です。

(BREAK BACK © KASA /秋田書店刊)

五十嵐クンの良いところが「やってみっか!!」という感じに、軽い気持ちでやっている所にも注目したいです。
頭のいい人や経験がある人ほど“考えながらやる”から、いわゆる“自己流”という余計な動きが目立つのです。で、「あいつ…言われた通りのことをしてねぇな」になるのです。
今は『教える力』については棚上げします。
よろしいでしょうか。『教わり力』について、令和の時代に逆行しているかもしれませんが…誤解を恐れないではっきりと申し上げます。
本気で人から教えてもらう時の受け応えは『はい!YES!』だけでいいのです。
五十嵐クンのように、頭を空っぽにして、余計な事を考えないで、ただただ言われた通りのことを先ずやるという…『教わり力』の最終到達地点に辿り着いたのです。
よく「選ぶことも出来ないの!?」という声も聞こえますが、選択肢は「はい!」と「YES!」の2択選べるのでご安心ください。
ついでに言いますと、時間をかけないで直ぐにやるのです。

「でも、言われたことをするのは…少し恥ずかしいなぁ」じゃあないのです。このような時の“恥ずかしい”はただの自意識過剰な『自分大好きオジサン』と思われちゃいますよ。
「でも、やっても結果が出ないかもしれない…」じゃあないのです。結果を気にしていいのは“やった人”だけです。やってもいない人が結果云々言ってると『口だけオジサン』と呼ばれてしまいますよ。

『教わり力』をまとめると…

  1. 黙って最後まで聞く…話の途中でさえぎらない
  2. 聞く姿勢、聞く態度は感じよく…笑顔であったり、真剣であったり、その場にあったリアクションを取り、教える人が教えやすい環境を作る
  3. 受け応えは『はい!』か『YES!』…聞いたことの確認、もしくは復唱をする。
  4. 言われたことをやる…説明不要

最後に

ちょっと昭和イズムが入ってしまいましたが…大丈夫かな。
少なくとも、私は気をつけてまいります。

ではまた。