(capeta©曽田正人 / 講談社)
こんにちは、サチヲです。

曽田正人先生が描く、天才(ファンタジー)と努力(リアル)のバランスが非常にいい感じに表現されていることでお馴染みの『capeta』をご存じでしょうか。
やり方や過程にこだわるのではなく、結果に重きを置くプロの世界(お金が発生する)に身を置く人の『考え方』にはいつものことながら度肝を抜かれます。
私が、如何に甘い考えをしているか…如何に中途半端に取り組んでいるかを突きつけられるのです。

状況は…
金田は、ライバルであるカペタが調子が悪いことも、その原因も知っていた。
カペタの怒りに任せた精神状態ならそのままにしたら勝手に自滅するのは明らか。
ほっとけばいいものの、金田はカペタの前に出て理路整然とした内容で確実に立ち直らせた。
これは『戦うならお互いに万全な状態で!!』という、まさに日本人が胸アツになる物語ですが…彼らが戦っているのはF1の世界。
スポーツとは全く違う、世界で24人しか乗れない一種異様な空間であり、ただ一点“世界で一番車を早く走らせる”のみに価値を置いたF1を目指しているのです。
そんな世界で『敵に塩送る』行為が如何にズレているか。

金田のチームの総監督から、そんなズレた行為に対してリスペクトと「まだ修正すれば間に合う!」という優しさを含めた叱咤激励の言葉が身につまされるのです。
まさに、勝負という『必死(必ず死ぬ…)の世界』に身を置く者の『考え方』にシビレたのです。総監督曰く…

【カペタから学ぶ】『無我夢中=必死の世界』 | 『敵に塩を送る』は日本人的美学を感じるが…勝負の世界で“そう”はいかない

(capeta©曽田正人 / 講談社)s

「決勝前やからな……おえて言うことに決めたわ」

という丁寧な前置きがあるからこそ、言う方も聞く方も冷静になれる。
これは、地味に大切な切り口なので覚えておきます。

続けて、カペタを立ち直らせたことを言及する。
尚且つ!金田の信条である『F!は早くていいヤツしか乗れへん』という考え方に共感します。
金田は深層心理で『いい奴』になるために、カペタを立ち直らせた。
それらの行為や意図を知った上で、話を続けます。

「そやけどな ええかアキラ(金田の名前ね) 『敵に塩を送る』いうことは『強さ』ちゃうで」
「オマエな 目の前のことに集中しとらんから そないなことにまで気が回るんや」

そして総監督は強い言葉で伝えます。

(capeta©曽田正人 / 講談社)

そして!続け様に…

「レースウィークに他人のことが目に入る時点でどうかしてるわ 己との闘いに集中せんかい」 
「そんなんで ほんまにF1乗れるんやとしたら えらい幻滅やわ この世界の頂点は そんなもんやったんか…って」

最初の気持ちを整えた『前置き』と、金田自身も『本気で目指している』からこそ冷静に受け止めたうえで…返す言葉はありませんでした。

さて。私が住む一般的な世界に落とし込んでいきましょう。

『強さ』と思っていたことが実は違う。その根底には、自分に余裕があると思っているから“そんなコト”をしてしまう。
『そんなコト』を私自身に置き換えると『愚痴・妬み・嫉み』といったコトになるのでしょうか。

言い方は直線的に言いますが『相手を貶めようとする暇』があることが、集中をしていないアラームになるのではないでしょうか。
他人や環境に嘆き始めたら…「あ、おれは集中してないな」と気がつくキッカケとなるのです。
そして、環境を整えてリセットしてリスタートする。

無我夢中な時に、人の悪口なんて言っているヒマなんて無いですよね。
必至になっている最中に、現実を嘆くヒマなんてないですよね。
いやはや、勝負の世界はシビレます。

最後に

一歩づつ階段を登っていきましょうね。

ではまた。