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『家族ってなんだろう?』という素朴な疑問に、ひとつの家族の形とその答えを出す【湯を沸かすほどの熱い愛】

投稿日:2021年1月4日 更新日:

こんばんは、サチヲです。
ネタバレあります。
『家族ってなんだろう?』という素朴な疑問に、ひとつの家族の形とその答えを出す【湯を沸かすほどの熱い愛】

『家族ってなんだろう?』という素朴な疑問に、ひとつの家族の形とその答えを出す。

中野量太(なかのりょうた)さんが脚本と監督を務めた『湯を沸かすほどの熱い愛
』が、今更で申し訳ないですが大変素晴らしい映画でございました。
いつも思うのですが、良い映画は必ずと言ってよいほど『脚本』がいいと思います。
母子家庭で育った中野監督から紡がれる家族の愛の表現方法は、胸が絞めつけられるほど苦しくも愛おしさがあふれる作品となっています。

実際に子どもを持ち、母も亡くした宮沢りえが双葉という『お母ちゃん』を演じるということ。

脚本とはいえ演技が凄まじすぎる為、いじめを受けている娘の『安澄』に対しての解決方法について賛否が出るくらい愛が強く、深い。
曰く、

優しく包みこむような愛情じゃなく、突き放す愛情も表現できたと思います。互いに演じるということを忘れて、遠慮なく対峙(たいじ)できたのがすごく大きかった気がします。
と話すように、余命二ヶ月の間に出来うるすべてを『娘の成長』に焦点を当てた、使命感にも似た母の愛に心を打たれました。
私個人としては、最初「なんで制服くらいまたかってあげればいいじゃん」とか思いながら、映画の答えに対して胸が絞めつけられると同時に『お母ちゃん』に対して憤りを感じていました。
でも、2回目を見たときに考えが変わりました。
双葉は余命2ヶ月間の間に、気が弱く、良く言えば優しすぎる性格の為にゴリゴリのいじめにあっている娘を自立させること。しかもお父ちゃんが、あんな感じですから尚更ですよね。
安澄は安澄で、本当は他の解決方法もあったのに『強く明るい母である双葉の遺伝子を受け継いでいる』ということの証明のために敢えて母が選んだ勝負下着で解決をしようとする健気さ。
このような家族愛もあるんだという妙な納得感が出てきました。もちろん涙も出ますけど。

第40回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞は伊達ではありません。

その『安澄』を演じる杉咲花の演技力が半端ないです。本当にファンになりました。
曰く
クランクインする前に、監督に「宮沢りえさんと家族になってほしい」とおっしゃられて、毎日必ずメールをして、写真を1枚送り合って、敬語をやめて話して「おかぁちゃん」と呼ぶというルールがあって、それを積み重ねて現場にインできたので不安要素など全く無い状態で入れたので…
素晴らしいセッティングです。私たちに見えないところでチーム作りがスタートしていたからこそ、本当の家族のように見えていたんですね。

実はそのルールにはもう1人参加していて、夫の連れ子である『鮎子』を演じる伊東蒼です。

「蒼とは毎日、変顔を送り合ってました」と杉咲花が言っていましたが、私は楽しい雰囲気にするためにやっているのかなぁと軽く思いましたが違いました。
蒼は当時、9歳とかでまだ小学生だったんですけど、ものすごく気を使う子で。ものすごく遠慮がちだったんです。私も姉妹がいないので、小さい子とどうやって向き合ったらいいのか分からなかったし、これはすぐに近づくのは難しそうだなと思って。だったら変顔を送ってみようと思ったんです
そんな杉咲花は19歳ですからね。役者という職業の奥深さを私に教えてくれました。

その成果が、アドリブとなってしっかりと出ています。

中野監督曰く
何気ないことなんですけど、ドライブインで拓海(松坂桃季)と3人が別れるシーンで、双葉の「走ると滑るよ〜!」って台本に無い台詞に対して、安澄と鮎子が同時に「は〜い!」って言うんです。それを見た時にいいなって思って。宮沢さんが自然に言った言葉に、2人が同時に答えられるような関係性になっていたから。前半の撮影を経て、安澄と鮎子の2人はいい関係性になっていましたね。

これはスゴイ。もうスゴイしか言葉が出ませんよ。

あまりにも自然な家族のやり取りだったんで、アドリブなんて全然思いませんでした。
これだから映画って面白いですよね。

最後に

もちろん、これら作り手の言葉を知らなくても十分楽しめる映画ですけど、このように背景を知ると違った映画の楽しみ方があると思い書かせていただきました。
本当に、語りつくされたであろう『余命モノ』ですが、まだまだその先があったんですね。
しかもこの映画の良いところは『伏線回収』が上手すぎるんですよね。
『手話』と『カニ』のくだりなんて、最初は「なんでこんな場面を急に入れてんだ?必要なくね??」と思っていましたからね。それがあれに繋がるんですから。
よく考えたら双葉にはお腹を痛めた子どもはいないんですよ!?それをあそこまで子ども達(夫も通りすがりの人も探偵も探偵の娘も全部)と向き合ってますからね!
よくある『10人家族の肝っ玉お母ちゃん』の極上バージョンですよ。
中野監督は『母は強し』というひとつの答えを出したかったのでしょうか。私はそのように受け取りました。
さて。書きながら楽しみが増えたし、本当にまた観たくなりました。
まだ、オフィシャルサイトが生きていたのでこちらからどうぞ。
日本の映画もいいものですよね。
それでは、良い映画ライフを。

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飯沼祥夫

高校生2年でベースをはじめ、文化祭デビュー。
高校卒業してギターの先輩に刺激を受けギターに転向。
20歳でプロを目指し東京へ。
ヴィジュアル系バンドでインディーズデビューも2年で辞める。
その後はパンク以外のバンドを転々とする。
27歳でとある社長の事務所からデビューしかけたが29歳で辞める。
生涯ライブ経験は北海道から九州までのライブハウスツアーを経験もしているので40回くらいでしょうか。
その後、音楽を趣味に変えて楽しんでギターを弾いています。

現在は48歳。結婚は9年目、二児のオッサンです。
私は、嬉しいこと、楽しいこと、感動したことを
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そして、共感できたら最高だなぁと思ってます。
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