/> うる星やつら 34巻 | 中高生男子の夢と欲望の全てを持つ『諸星あたる』という主人公。
Written by Sachio Iinuma

うる星やつら 34巻 | 中高生男子の夢と欲望の全てを持つ『諸星あたる』という主人公。

★布教 マンガ

「ねーきみ、お茶飲まない?」「ねーねー、住所と電話番号を教えて~」と女性を見ればどんな時であろうと声をかける。
将来の夢は『ハーレムをつくる』という、思っていても大きな声に出して言えないような事をラムの前でも言ってしまう正真正銘の『女好き』です。様々な厄災に見舞われるという意味で『諸々の星にあたる』という名前の由来の通り、ありとあらゆる災難がふりかかりますが、体力と精神力と持ち前の再生力を駆使し笑顔で乗り越えます。そんな『愛すべきアホ』でもある諸星あたる。

うる星やつら 34巻 | 中高生男子の夢と欲望の全てを持つ『諸星あたる』という主人公。

しかし、この男の恋愛表現には『憧れ』を抱かせるほどカッコいいものがある。
そもそもラムのことをめちゃくちゃ愛しているのに、言葉で簡単に好きとは言わずに行動や態度であらわす姿など、男では珍しい『ツンデレ』をいち早く搭載していています。

この辺が、まだ女性と普通に話せなかったり、好きな人なんて意識しすぎて逆に見れなかったり、告白なんてもってのほかという、リアルな中高生男子に刺さるんです。

最後のビックエンディングへの布石

あたるのツンデレエピソードは数えきれないほどあります。それがうる星やつらの魅力の1つでもあります。

その中でも、34巻という最終巻でのエピソードなんていかがでしょうか。

 

ルパがラムと結婚するために自分の星へ連れて行く際に、ラムの力を弱らせて(角が無いと電撃が出ない)から連れ出した。
その時に落ちた角を見つけて拾い、あたるは大切に大事に持っていた。

ちなみに、ラムの角を持っていることは誰にも言っていない。ココがポイント。

 

いざ、ルパの部屋にてラムは「ダーリン(あたる)なんか うちのものこんなに大切には…」持っていないと嘆く。
本当はラムの角を大切に持っているのに、それを知らないラム。

そして、最後の地球の運命をかけた『鬼ごっこ』にて、これまでの伏線を見事に回収してくれます。

こればっかりは、実際に単行本を読んで涙を流してくださいませ。

うる星やつらとは、一生歳をとらないで、一生ドタバタを続け、一生楽しめる、国民的アニメであったということ。

国民的アニメと言えば『ちびまる子ちゃん』や『クレヨンしんちゃん』のように扱われても良いと思うのだが…。

クレヨンしんちゃんのように、元々は深夜アニメで大人向けのアニメだったものが、ブラックジョークやライトなエロがどんどん削ぎ落とされ、いわゆる『子どもが見ても親からクレーム来ない』ような仕様に変更されていった経緯を見るとうる星やつらはこのままでも良いかというジレンマに襲われるのです。

最後に、私の大好きな諸星あたるの名言で締めます。

「好きな人を好きでいるために、その人から自由でいたいんだよ」

映画、うる星やつら2「ビューティフルドリーマー」より。

ではまた。