/>【ジョジョ】『第4部・ダイヤモンドは砕けない』 | 逃げ切った…この杜王町で今まで通り生活する、吉良吉影
ギターや音楽、美味しいご飯、マンガやアニメを幅広く発信中。 人生で得たスキルや知識、感動、経験のアウトプットブログです。

【ジョジョ】『第4部・ダイヤモンドは砕けない』 | 逃げ切った…この杜王町で今まで通り生活する、吉良吉影

★布教 ジョジョの奇妙な冒険

こんにちは、サチヲです。個人的には第5部が大好きなんですが、本当の恐怖を味わいたいのなら『第4部』を強くお勧めします。
『日常の中の非日常の恐怖』として、よく見たことがあるのに…どこか不自然で、とても不思議で奇妙な物語が展開し、私の心を不安定な状態にするんです。

そんな物語を、歳をとらない波紋の使い手である荒木飛呂彦によって『敵・見方』や『善と悪』に分類されることのないキャラクターが物語をかき回してくるんです。

そんな4部のラスボスである『吉良吉影』を、追い詰めたところをピックアップします。

スポンサードサーチ

☆★☆漫画全巻ドットコム☆★☆

【ジョジョ】『第4部・ダイヤモンドは砕けない』 | 逃げ切った…この杜王町で今まで通り生活する、吉良吉影

(ジョジョの奇妙な冒険第4部 ©荒木飛呂彦/集英社)

空条承太郎は言った…
「逃げ切りやがった…ヤツはおびえもしなければ隠れもしない。この杜王町から出もしない。この町で、今まで通り生活する…」

4部最初のクライマックスです。

ラスボスである『吉良吉影』を、主人公達が追い詰めたのに…結果、逃げられた瞬間のセリフです。

この後、顔も名前も住所も別人となった『元・吉良吉影』を探し出し倒すまでのストーリーが秀逸なんですよね。
あくまで『日常』が繰り広げられるんですが、『スタンド同士はひかれ合う』を軸に、荒木節が炸裂していきます。

吉良吉影とは、『平穏な生活』を望んでいるごく普通な目立たない会社員。

しかし実のところ、女性の手を切り取る異常な性癖を持つ、人を殺さずにはいられない性を持った殺人鬼である。

そもそもです。
何故逃げ切れたのか!?なんです。

あの主人公たちを出し抜き、逃げ切るのがどれほど難しいかを説明させてください。

では、『あの主人公たち』という4人は、誰だったのか??

  • 空条承太郎

(ジョジョの奇妙な冒険第4部 ©荒木飛呂彦/集英社)

時を止めることのできる最高級のチート能力を持っていながら、スタンド自体も格闘に長けていて、撃ち抜く弾丸を止めることも出来るパワーと精密な動きが出来る。
更に,本体である承太郎に至っては、アホみたいに冷静沈着で分析力が高い上に、主人公がやりがちな『ヘマ』を全くしない。そして、数多の敵スタンドを倒した経験が厄介なんです。
極め付けは…あの!100年以上に渡りジョースター家に付きまとっていた、血が馴染むのが大好き吸血鬼DIOを倒した実績の持ち主。
それが、絶対に怒らせてはならない3部の主人公、『空条 承太郎』が1人目。

  • 広瀬 康一

(ジョジョの奇妙な冒険第4部 ©荒木飛呂彦/集英社)

変態スタンド使いやクセが強いキャラクターに囲まれながらも、作品の『タバコの箱』的な役割を果たしているからこそ周りを輝かせることをするまっとうな人間。
常に読者と共に悩み考え、時には漢の背中をも魅せてくれる。
スタンドであるエコーズは、相手を『重く』する特殊能力を持つ『ACT3』まで成長している状態であること。
広瀬自身は、繊細なのに大胆な行動もする、4部での成長性ナンバーワンである裏主人公『広瀬 康一』が2人目。

  • 東方 仗助

(ジョジョの奇妙な冒険第4部 ©荒木飛呂彦/集英社)

『いくらなんでも設定に無理が…シリーズ』の上位に食い込むであろう、本作である4部の主人公は、2部の主人公である『ジョセフの隠し子』で、3部の主人公である『承太郎の叔父』にあたる。
基本的に主人公は『ジョジョ』と呼ばれるが、この作品には2部のジョジョ(ジョセフ・ジョースター)と3部のジョジョ(空条 承太郎)が一緒に出てくる為、最初に馬の骨風の学生に「ジョジョ」と呼ばれただけで後は『仗助』と呼ばれる貴重な主人公。(ちなみにジョセフは「ジジィ」承太郎は「承太郎さん」と呼ばれていて、シリーズで唯一「ジョジョ」という固有名詞が出てこない貴重な作品でもある)
尚且つ、チートギリギリの治癒能力を持つ、誰よりも優しいヒーラー能力を持っているのがエグイ。ここまで仲間がいる状態で戦いになったら前線で戦わずに、後衛にて『負傷した人を適宜治していく』という、ほぼ永久機関戦法を取っていたのに…。
そんな、髪型をバカにするヤツ絶対に殺すマンに変貌するプッツン主人公、『東方 仗助』が3人目。

  • 虹村 億泰

(ジョジョの奇妙な冒険第4部 ©荒木飛呂彦/集英社)

使い方によっては最強のスタンドである、モノや空間をも削り取ることが出来る右手を持っているスタンド『ザ・ハンド』。
「くれるっつうんならよぁ…病気以外ならなんでも貰うー!」と豪語し、更に、いわゆる『ヘマ』をしまくり物語を加速させる、人情味溢れる愛すべき素直なアホ。
しかし、そのおかげで作品自体から退場(ノヴやフーゴのように物語を終わりに出来るくらいの能力があると作者から消される…)されなかった4部のストーリーテラーであり、ムードメーカーの『虹村 億泰』が4人目

いいですか。このクセの強さと実力と経験を持った最強パーティである4人が…出し抜かれたんですよ!

では、吉良吉影は何をしたのか。どのような考え方だったのか。それは…

勝ち負けは問題では無い…だから、戦いにこだわらない。

だからこそ逃げきれたのだ!!
そう。今までに無い展開。4部の最大の見せ場であり転換機。

確かに、4人の登場人物は、強さと尊敬に値する信念と、この街を愛する誇りが確かにあるッ!!

しかし、敵はそれを上回る『決して諦めない、生き延びようとする執念』に、全員してやられた。

最後に

実は、連載当時は嫌いでした。「もっと戦ってほしかった…」という理由だけで敬遠していた時期がありましたね。
でも、オッサンになるにつれ『シナリオ』や『キャラクターの意図』が妙に面白く感じてきたんです。

何度読んでも楽しめる『ジョジョシリーズ』。
あなたも『今』読んでみると、また違う味がすると思いますよ。

ではまた。