/>【ハンターハンター】『ジンの描写』 | 冨樫義博の情報の小出し感は絶妙すぎます!そして純粋なカッコよさの描き方とは!?
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【ハンターハンター】『ジンの描写』 | 冨樫義博の情報の小出し感は絶妙すぎます!そして純粋なカッコよさの描き方とは!?

1巻からの振り返り熟読 ★HUNTER×HUNTER ★布教

こんにちは、サチヲです。

もしも、冨樫が描いたキャラクターに結婚詐欺をされても…むしろ喜んで騙されても良いと思えるほどなんです。
なんでしたら冨樫自身に騙されても(そんなことは無いですが)「仕方ない…」と思えるほど、魅力的なシナリオ・構図・キャラクターを紡ぎだしているんです。

そう。今回は動くジンが初めて描かれた…と言っても若いころですが、私を筆頭に信者は“コレ”だけでご飯3杯はイケましたよね!?

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【ハンターハンター】『ジンの描写』 | 冨樫義博の情報の小出し感は絶妙すぎます!そして純粋なカッコよさの描き方とは!?

(ハンターハンター ©冨樫義博/集英社)

ジンがミトさんの“隣”ではなく前を歩く描写を描くことによって、『共に歩いて行こう』ではなく『オレは自分で決めた道を一人で行く』というメッセージを与えていますよね。
同時に、ミトさんの「ハンター?(になるの?)」の問いには後ろを振り向かずに「ああ」とだけ、そっけなく答えています。
これも『待つことはしない。ついてきたければ勝手についてこい』という、ジンのメッセージが読み取れますよね。
それなのに!ミトさんの重要な問いに“だけ”には振り向いて「欲しいモノがあるんだ」と応えるという…いや!これは、ジン自身が重要だと思った問いにだけでしょう。

しかも、暗に「ミトに全部話しても分からないだろ」という突き放した言い方ですよ。
ちょっと待ってください…いやいや!コレ、読者に対してのメッセージでもありますよね…ジンの欲しいモノってなに!?
冨樫は情報を、こんな小出しにしながら、我々信者を試しているんですよ!!
「オレはオレのペースでマンガを描く…その代わりオマエ等に見せる時には、最高の作品になってるけどな」…という感じに。
う、ぅおーーーい!冨樫め!オマエのそういう所が大好きなんだよーーーー!!
…はぁはぁ。失礼いたしました。また取り乱してしまいました。

それにしても、これはドS君好きにはたまらないでしょう。
たとえば、とある女の子がジンのような男の子に…学校ではいつもいじわるをされたり冷たい態度を受けているのに、女の子が授業中にうっかり落とした消しゴムを、ジンが「ほら、これ…オマエの消しゴムだろ」と、あなたの目を真っすぐ見て拾ってくれたら…どうです!?キュンキュンですよね??
イメージとして、上の「欲しいモノがあるんだ」を「ほら、これ…オマエの消しゴムだろ」というセリフに変えてみてください!
もうね、コレを世の中のドS男子とドS女子は“何も考えないで”やっているからたちが悪いんですよ。

更に!2コマ目。ジンは歩いていますが、ミトは両手を広げて小走りになりながら必死についていってる画に見えませんか?
これは、ミトのセリフからも伺えることで、「島出ちゃうの!?」では普通の吹き出し(セリフを囲む線)ですが、次の「なんで?」の吹き出しは躍動感があります。
しかも「島出ちゃうの!?」と「なんで?」のセリフを、吹き出しでくっつけることにより、立て続けに質問している感じも出していますよね。
更に、普通のペースで話しているなら「ハンターになるの?」となるはずなのに、「ハンター?」といった具合に“短縮して”ジンに伝えることで『このままではジンに置いて行かれるから小走りになりながらも必死に話しているミトさん』という描写をたった1コマで冨樫は描いているんです。

次に、やっと主人公のゴンを抱えたジンの画の説明がきました…。

(ハンターハンター ©冨樫義博/集英社)

私、てっきり暗黒大陸かと思ったのですが…違いますよね。後ろに船が描いてありますが、あれでは速攻で暗黒大陸の“生きモノ”に潰されてしまいます。
あとは、身軽な服装で髭も生えていないので…一応普通に生活ができて、人がいる場所で冒険でもしていたのでしょうか。

でも、待ってください。
背景が全部海ですよね?実はめちゃくちゃ大きな船の上にジンはいるのでしょうか??
奥に描かれていた小さい船に乗ってきて、いわゆる『合流地点』で乗り換えた。で、ゴンを連れて“これから”暗黒大陸に行く
暗黒大陸で育てられたから、あの『変態サイコパスでお馴染みの野生児ゴン』が出来上がったのでしょうか。

と、いうことは…逆も考えられますよね。
既に暗黒大陸でゴンと生活をしていて、ある程度『変態サイコパスでお馴染みの野生児ゴン』が出来上がったので合流地点で待っていて、後ろに見える船にゴンを置いて、ジンはまた旅を続ける。
これは、ゴンが暗黒大陸で生まれた説に繋がるかもしれませんね。

でもこれ、私が勝手に深読みしているだけで…冨樫は全く情報を出しているようで、出していませんよね!?
出す出す詐欺ですよ!もうね。本当にこんな事をね。普通に仕掛けてくるんですよ。だから読んでしまうんですよ。

最後は、軽くジンのイケメンな行動を見ながらお別れしましょう。

(ハンターハンター ©冨樫義博/集英社)

(ハンターハンター ©冨樫義博/集英社)

はい!かっこいい!!はい!惚れましたー!!
ミトさん含め、全読者が心を撃ち抜かれましたね。
私めも…奥さんに「さ、帰るぞ」と言ったら惚れ直してくれるのでしょうか。謎ですし、言う勇気もありません。

最後に

要するに、ハンターハンターは最高なマンガであり、冨樫義弘は天才ということを伝えたかったんです。
今回は、ハンターハンター8巻 第65話より抜粋しました。

ではまた。