【ドラマ】『エルピス』 | テレビドラマがこんなにも面白いなんて…見逃していたが、なんとアマゾンプライムに登場していた!
こんにちは、サチヲです。
私め、最近は毎日飲んでます。酒を飲んだらよく眠れないのは分かっているのですが…疲れてどうしようもないので飲んでいます。更に、お酒を飲むとプロテインが飲めないので、罪悪感を感じながら飲んでいます。
煙草をやめた身からしたら、唯一の罪悪感のあるリフレッシュなのですが…こんなチンケな罪悪感とは比にならないモノを抱えているのが『エルピス』に登場するキャラクター達である。
物語の前半で『罪悪感』に対して、丁寧に乗り越えさせ「ん!良かったね」となったのに、まるで鋼を強くする工程のように、更に追い打ちをかけしっかり挫折をさせる。しかも何回も。本当にダークな成長ドラマのようにも見える。
もしくは、覆らない冤罪を最終的に解決して、真犯人を暴くすっきりするドラマかと思ったら、そう簡単にはさせてくれない。
はたまた、身近なモノから『国』という大きな権力者と戦う、痛快なドラマかと思ったら、兎にも角にも権力者の方が何枚も上手な描写を“毎回”出す。
「一体何なんだ!」や「結局、ダメじゃん!」と思いながら早9話目。モヤモヤしながらも何故か見てしまうドラマ。それが、2022年10月24日から12月26日までカンテレ制作・フジテレビ系列の『月曜夜10時枠の連続ドラマ』枠にて放送された…
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☆★☆☆★☆もくじ
【ドラマ】『エルピス』 | テレビドラマがこんなにも面白いなんて…見逃していたが、なんとアマゾンプライムに登場していた!
兎にも角にも見ていて“もどかしい”のです。全く気持ちよくさせてくれないドSなドラマなのです。
私が気持ちよくないと思いながらも、素晴らしいシナリオと思ったのが『成長の足並みが揃っていない』のです。
まぁ1話から、一人がやる気を出している時は、もう一人がエンジンがいまいちかからない。と、思った居たら今度は立場が逆転し、片方が失速する。
この、もどかしさの連続を見せながら、解決すればよいのだが…毎回しっかり負けるのです。相当、地に落とされます。それくらい見えない敵が狡猾なのです。
それなのに!その負けたところからの這い上がり方を、毎回見ることになるのです。
タイトルである『エルピス―希望、あるいは災い―』の名の通り、希望だと思っていたモノが災いにしっかり成るのです。これがクセになる面白さなのです。
もちろん俳優さんの素晴らしい演技もさることながら、実は…『脚本や監督、音楽などの布陣がとんでもなく贅沢な座組み』というのを聞いたことがあるのですが、それは伊達ではありません!
本当に、ずっとうまくいかないドラマを見せられている…そんな感覚。
ずっと敗北してるんだけど、その敗北の中に魂を揺さぶるドラマ…どんどん鋭く重たいシナリオが綿密に組み込まれ、純粋に目が離せなくなります。
ありがちなドラマだと、権力者が単純に、露骨に私利私欲に走ったり、詰めが甘かったりするのですが…このドラマの黒幕は、相当しっかりしています。
というのも、単純な力(権力や理不尽)で潰すのではなく、植民地経営などに使われた『分断統治』を地でいく手法を使っているのです。しかも!分断統治が発動した時は登場人物も私も“それほど”悲壮感を感じさせないのが上手いのです。
基本的に「まだまだ戦える!」と思わせているのですが、あまりにも静かに粛々と反乱分子をバラバラにしていくので、気が付いた時にはもう時すでに遅い。そのくらい見事に追い詰め、心を折っていくのです。
そんな中でもがきながらも得たものがある。それは『正しい』ことを追っているからこそできる強固な信頼と仲間です。伝える、ではなく…伝わるのでしょうね。ただ、強固といっても“まだ”少数派であることは確かなのです。ソレだけでは戦えないことは重々承知だからこそ…多数派であるマスメディアを通したいのですが…。
これは、もう見てもらった方がいいと思います。
こんなにも各話に、丁寧な揺さぶりを描くのは、海外ドラマ…いや、映画でも見ているような美しくまとまった芸術作品を見ているようにも思えるのです。
まだ!見ていない人は、是非とも見てください。気持ちをぐちゃぐちゃにされながらも、掴んで離さない…言いようのない魅力があります。
最後に
現実には出来ない事が出来るのが…フィクション。さて、これを“どこまで”フィクションだと思うのかは…あなたの自由であり、このドラマの楽しみ方の一つだと思います。
改めて、最終話が楽しみです。
本当に人を楽しませる『プロの集団』の強さはハンパありません。
ではまた。