/>【映画】『シン・ゴジラ』 | これが日本のエンターテイメントの真の姿であり、特撮映画の可能性を広げに広げた歴史に残る映画
ギターや音楽、美味しいご飯、マンガやアニメを幅広く発信中。 人生で得たスキルや知識、感動、経験のアウトプットブログです。

【映画】『シン・ゴジラ』 | これが日本のエンターテイメントの真の姿であり、特撮映画の可能性を広げに広げた歴史に残る映画

★布教 エンターテイメント

こんにちは、サチヲです。

最初に懺悔させてください。
色々あるのですが…先ず今やっと『シン・ゴジラ』を観させていただきました。そして最大の汚点である…この映画を観終わるまで内閣官房副長官である矢口蘭堂を演じたのは長谷川博己さんだったとは全く気が付かなかったのです。ファンなのに!!

これで決定しました!私の目はやはり節穴でございますッ!!…なんか似ているなぁとは思っていたのですがね。。。
私の“そんな”辱めを軽く凌駕する、最高の日本特撮映画だとここに勝手に(今更)断言させてください。
あ。ネタバレ有です。

スポンサードサーチ

☆★☆漫画全巻ドットコム☆★☆

【映画】『シン・ゴジラ』 | これが日本のエンターテイメントの真の姿であり、特撮映画の可能性を広げに広げた歴史に残る映画!!

もう私は、『エヴァンゲリオン』で庵野秀明さんの耐性と言いますか…庵野秀明のエンタメが好きだし受け入れる態勢があるからだと思います。
しかし!それを抜きにしても、この映画の有り余るこだわり満載の映画がみんなに受け入れられたことは、82.5億円という興行収入から見ても明らかでしょう。
それなのに!私は、見ていなかったのです。『シン。ウルトラマン』『シン・仮面ライダー』同様…捨て置いてしまいました。

ですが、アマプラのおかげで出会うことが出来ました。
もう8年も前の映画ですので、今更の感想は聞きたくないと思いますが…少しだけお付き合いくださいません。

お役所の面倒で分かりにくい『手続き』をあそこまで『エンターテイメント』に昇華させた映像美!!

短い時間の映像を目まぐるしく出す。
映像の説明には、親切心からほとんどの映像に説明書きをしてくれているというのに…“それ”を読ませる気の無い高速テロップ。
たとえ“つまらない建物”を映すにしても、構図の撮り方の美しさとカッコよさが群を抜いている。
官邸でのズレた議論を通常2~3時間くらいかかるであろうつまらない話を、最低限の情報で2分くらいにまとめ分かりやすくした。
もちろん『エンタメ』として作られているのだが、徹底して『真面目にエンタメ』しているのです。

これらが複合的に重なり…良くある「見ていてシラケる…」ということを見事に避けているのです!
月並みの感想だが、現実的な部分と、空想的な部分が見事に融合している!とした言いようがないのです。

本当の『防衛出動における条項』(現実的)を出しながら、未知の生物(空想的)について話をしている。その映像を、下から映すという…これは緊迫感と、そうは言っても簡単に出来ないこと、しかし決断を迫られている状態を、美しくカッコよく飽きさせないで魅せている映像が満載なのです!

究極は、CGの使い方のさじ加減です!

もう、CGの平面映像での大きな進化はないであろうと思われているくらい、完成されたCGを作ることが出来る昨今。
『シン・仮面ライダー』(時系列が逆になるが…)でも採用された、『あくまで特撮映画なんだ!着ぐるみ感を大切にする!あえてカクカクした動きのCGにする!』といった、もはや庵野秀明さんの『漢の気概』とも言える、こだわりが『シン・ゴジラ』でも炸裂(もう一度言うが、こちらが先…)しているのです。

とあるインタビューで、庵野秀明さん曰く…「あれで目指したのはCGを使って特撮の映像を再現すること。ゴジラに動きがあったらナシにした」と目指した場所を明かしていました。
要するに、少しでもゴジラが生き物っぽく皮膚が動いたらダメ!皮膚は着ぐるみだからそんな躍動感は出ないのです。という意味です。
そう!これが『特撮映画』と呼ぶにふさわしい、胸を張れる映画を残してくれたのです。

この件についての余談

CGについて、スターウォーズでイヤな…というか残念な思いをした経験があります。
私が小学生の頃に、スターウォーズ6ジェダイの帰還(1983年公開)は、CGは釣り糸で吊るして撮影する程度で、まだゴリゴリの着ぐるみ映画だったのですが…ファンにとは“それ”が良かったのです!
着ぐるみの温かさと、目の前にいる存在感が半端なく、子ども心に強烈に刻み込まれたのです。
その『素晴らしい映画体験』厄介な元凶なのですが…スターウォーズ1ファントムメナス(1999年公開)は、めちゃくちゃCGの世界が進みまくって…ほぼ全てのクリチャー(怪物のような人!?)がリアルなCGになってしまい…要するに、全く着ぐるみ感が無くなって…逆に、それらが生きている感じが無くなって、悲しい思いをしました…とさ。チャンチャン。

あり得ない話なのに…ギリギリ「あり得るな」と思える!

それは、俳優陣の演技が素晴らしいのです。もはや、前半はただおっさん達の顔をアップに真面目な話をしている“だけ”の映画のはずなのに、“それ”が面白いのです!
これは、すごいことだと思いますよ!?
たとえ、長いセリフでもカットを細かくしたりアングルを変えたり…とにかく、持てる技の全てを投入しているのです。

更に…地味にエキストラの数も引くほど多くて、この予算が取れるのも庵野秀明さんの実績の賜物だと思っています。

他にも…
「自衛隊の弾を国民に向けることは出来ないッ!!」というセリフの内容はもちろんのこと、『間』や、周りの俳優たちの息もピッタリで素晴らしいのです。
かと思えば、自衛隊の名もなき一人がいう「気落ちは不要!国民を守るのが我々の仕事だ。攻撃だけが華じゃない。住民の避難も急がせろ。」と淡々としたセリフでも、「これが日本の自衛隊の総意なんだ!」という、力を与えてくれるのです。
この映画で『自衛隊』の取り扱い方は尊敬と敬意が溢れすぎてこぼれ落ちているくらいに描いているのが、個人的にはグッとくるポイントでした。

他にも、こうなったら国民はこんなシュプレヒコールも起こるだろうなぁ…という“起こりえる日本の未来”を、短い時間だが差し込む。
疲れた状態や、膠着状態も面倒くさがらず丁寧に映す。
多摩川に集結した戦車なんか圧巻ですよ!もちろんCGなのですが、CGに見えないくらいリアルに景色と同化しているのです。(…これ、景色もCGなのかな。それくらい精巧)
ゴジラに対して、攻撃するスケールが段々と大きくなるカッコよさと、次のミサイル発射がいちいち関係各所に伝え、最終的に総理に確認をしなくては出来ないという現実(総理が自衛隊の頂点だからしょうがない)も、丁寧に映す。

とは言え、あり得ない事もしっかりやりきっているんです。
それは、電車爆弾ですね。最初の新幹線を使った爆弾…声が出ましたよ。その後のオール在来線の爆弾も圧巻です。
あり得ないのに、「あぁ、人が考えることはいずれ本当になるだなぁ」と、将来あり得るな、と思わせるくらい説得力のあるCGと映像美がそこにありました。

後、もっと特筆すべきですが、『音楽』も過去と現在を足して2でかけたような音楽で私たちを出迎えてくれるのです。

後、庵野秀明さんがアニメーターだった時代に描いたナウシカの『巨神兵』を彷彿とさせる、ゴジラが火の海と化した東京に立った姿はファンサービスとも言える映像美!

後、、、という具合に、どんどん話せることがあり過ぎるほど細かすぎるし、たとえ“それ”を知らなくても楽しめるように作られている、一般人からオタクに対して幅広く網羅した映画を作ったのがスゴイ!しかも、売れている映画にしている…というのが末恐ろしいです。

そんな中、勉強になったことがあったんです!!

災害映画でよくみる、車が全く動かなくて…結局降りて走っていく…という描写を何度か目にしたことはありませんか?
『シン・ゴジラ』で、その現象をはっきりと『グリッドロック状態』と言っていました。絵で説明すると…。

まさに、行くも地獄。曲がるも地獄。全く身動きが取れない渋滞現象のことを『グリッドロック』と、言いまして、詳しくは…。

東日本大震災では、地震発生後の宮城県の中心市街で渋滞が連鎖。
道路という道路が車で埋め尽くされて全く動けない状態になってしまいました。
この現象をグリッドロック現象と言います。
交差点を起点に渋滞の尻尾が先頭車の邪魔をし渋滞が伸びる。そして次の交差点で同じことが起こり…という連鎖が拡大していくことで、右も左も逃げれない状況になります。
この現象は2016年11月に福島沖で発生した地震で津波警報が発令された際、現地でも同様の現象が起こったといいます。

このような正確な描写をも、魅せてくれるのが誠実であり、真実味が増すというものである。
勉強になりました。

最後に…

Amazon Prime…最高に良いサブスクの一つでございます。
情報収集能力が低い私めにとっては、アマプラに助けられてばっかりです。
この先も、末永くお付き合いしてください。

ではまた。