/>【ハンターハンター】『クラピカ追憶編』 | 昔っからクラピカって…わがまま、という事でよろしいでしょうか。しかも…
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【ハンターハンター】『クラピカ追憶編』 | 昔っからクラピカって…わがまま、という事でよろしいでしょうか。しかも…

★HUNTER×HUNTER 素朴な疑問・考察・感動

こんにちは、サチヲです。

クラピカの幼少期は“相手の都合を考えずに思い通りに振る舞う態度”が、かわいらしく描かれていませんか。別名『わがまま』と言いますが。
それと、前回のトンデモ考察したようなカタイ記事ではなく、いつも通り冨樫の技術に惚れ惚れするユルイ記事を少し付け加えさせていただきます。
要するに、クラピカってちっちゃい頃からもう『クラピカ』をしていたんだね☆というお話です。

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【ハンターハンター】『クラピカ追憶編』 | 昔っからクラピカって…わがまま、という事でよろしいでしょうか。しかも…周りも甘やかしていた!?

(ハンターハンター ©冨樫義博/集英社)

クラピカがクラピカであるための、基本中の基本。『思ったことを“そのまま”言う』が1ページ目から発動していますね。
読んでいて安心します。
この『安心』ですが、冨樫の雰囲気作りがうまいページでもあるのです。

背景をファンシーなトーンにすることはご結婚されてから多用するようになりましたが、冨樫の技はなにもそれだけではありません。
コマの吹き出しの形を見ましょう。

  • 「どーしてダメなの!?」は、ギザギザの尖がった吹き出しを使う事により、言葉をより強い語気に変える事をしています。
    ⇒読んでいる読者は、一コマ目ですから「ん?なんか大きな問題…深刻なぶつかり合いをしているのかな…」と誘導されるのです。
  • 「掟だからだ」という長老の言葉は、通常の吹き出しに戻します。
    ⇒クラピカの勢いを殺すかの如く、「別にいつも通りだ」と言わんばかりの普通の吹き出しに戻すことにより、クラピカと長老の温度差を表現
  • 「理由になってないよ そんなの!!そんな掟に理論的整合性はあんの?」では、なんとふわふわの吹き出しに変わっているのです。
    ⇒言っている言葉ずっと強いのに、吹き出しを変える事により雰囲気が「あぁ…いつものやり取りね」という日常感や駄々をこねている姿にも見えるのです。
    ⇒それを補っているのが長老の吹き出しが、2コマ目から通常の吹き出しのままクラピカに話すことにより「はいはい。またそれを言うのか」という子供をなだめる大人を演出しているのです。

これらたった1ページで、実はいつもと変わらない“相手の都合を考えずに思い通りに振る舞う態度”や頑固な性格を表し、同時に子供らしさも表現しているのです。
しかも「理論的整合性」とか喋らせているあたり…冨樫のファンサービスは本物です。

クラピカがクラピカであるために、冨樫は更にたたみかけます!

(ハンターハンター ©冨樫義博/集英社)

頭脳明晰…と言うか、やればできる子と言いますか。やりたい目標が明確なほど、物事に対して努力の仕方を知っている感じを表現していますよね。
もちろん普段の会話で「理論的整合性」という言葉を使う地頭の良さと、大人を口で言い負かすことに長けた少年なのです。要するに、生意気でかわいいガキさ加減が上手に描かれています。
そして、このブログのアイキャッチ画像にある絵でお分かりの通り、クラピカの中でいちばん大事な『人(仲間)の為に行動を変える事ができる優しさ』も描かれているのです。
特に、クラピカの口をご覧ください。冨樫特有のなんとも言えない口の線が描かれているのです。冨樫は目でも語りかけますが、口でも語りかけるのです。

もちろん、子どもながらに戦えば強いです。

(ハンターハンター ©冨樫義博/集英社)

一コマ目のクラピカが動きの線だけで描かれているの…最高にカッコいいですよね。スピード感もさることながら、あえて隣に“全く動いていないパイロ”を置くことによって、クラピカだけ違う次元にいるかのように錯覚させるほどです。

お待たせしました。クラピカはキレてこそクラピカです。

(ハンターハンター ©冨樫義博/集英社)

美しい緋の目です。
この美しさをカラーで見たかったのですが…中々電子版のカラーが販売されないのです。結局我慢できずにモノクロ版を買ってしまいました。
なにせ、この緋の目が発端でありキーワードであり、クラピカの生きる情念であり…弱さでもあり強さでもありますからね。

この後、クラピカにボコボコにされた街のチンピラが「許してくれ!!」と泣きながら懇願している輩に対して、背筋を伸ばし満を持して「謝罪なんかいらない 死ね」です。
怒らせた場合(緋の眼になった)選択肢が『死ね』の一択なの…変わりませんよね。だからこそ、センリツがクラピカの側にいてくれて有難いのです。
現在の暗黒大陸編でも、絶対にセンリツはクラピカを冷静にさせ助けてくれると思っています。

このように、考察を抜きにして読むと…あら不思議、ただ幼少期のクラピカを愛でるエピソードに早変わりするのです。
冨樫はさ、こんな話を魅せながらしっかり小出しにした情報操作によって“むりやり”考察させる方向に仕向けるのです。だから好きなのです。

最後に

地頭が良いのに、後先考えずに怒る。根はやさしいのに、悪には徹底的に詰める。このギャップのふり幅を気持ちよく読ませてくれる技術に惚れ惚れします。
このようなハンターハンターが大好きなのです。

今日も、ウチに遊びに来てくれてありがとうございます。
ではまた。