/>【ハンターハンター】『ゴンとキルア』 | 飾り気のない、素朴でひた向きな二人の姿を見るだけで、泣けてきます…
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【ハンターハンター】『ゴンとキルア』 | 飾り気のない、素朴でひた向きな二人の姿を見るだけで、泣けてきます…

1巻からの振り返り熟読 ★HUNTER×HUNTER

こんにちは、サチヲです。

  • 今回は、初めての『友達』と、一緒に過ごす男の子2人を見守る。ただそれだけです。。

自分の息子たちを見るような…まさに親目線で見る、です。

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【ハンターハンター】『ゴンとキルア』 | 飾り気のない、素朴でひた向きな二人の姿を見るだけで、泣けてきます…

真ん中にある白抜きされたコマに、大きく描くわけでもなく逆に小さく描くわけでもなく、でも二人の全身がしっかり見えている絵。

この距離感、なにかに似ていませんか?

それは、子どもが遊んでいる姿を見る『親の距離感』に似ているんです。
子どもの遊びを邪魔になる距離ではなく、遠からず近からずしっかり目と声が届く距離。

これ、読者自身にたいして『今は、一緒に切磋琢磨している二人だけの時間です。もちろん不器用で遠回りなことをしているかもしれないけど…口出ししないで見守っていてね。ふたりで決めて、ふたりで進み、それらを積み重ねて友達の仲を深めている最中だから』という、冨樫メッセージの一コマにしか見えないんですよ。

この『ふたりだけの時間』の表現に『白抜き』をしているのは、ふたり以外なにも描く必要がないということ。
部屋か外かの情報は関係ない。昼か夜かの情報も関係ない。ただ必要なのは『ゴンとキルアのやり取り』だけ。

この一コマだけで、読者を『そっとさせる』のは名人芸と言わずしてなんと言う、です。

冨樫は、このような距離感と言いますか、読者とキャラクターの位置関係を意図的に操作しているんですよね。

先ほどの1ページの上段部分で、ウイングとズシが話しています。
これは、読者が隣で一緒に歩いて聞いているような感覚なのではないでしょうか。

そしてゴンとキルアのやり取りは、そんな隣の距離から少し離れた中間距離。

最後の下段で、天空競技場を俯瞰する形で読者を一気に物語の外に出す。
しかもこれ、決戦当日というくらいですから『何日間か時間経過』をしているんですよ!
そして、次のページで…となっているんですよね。

1ページ内で場面展開を3回しながら、同時に上段で当日の試合の振り返りをして、中断で二人のトレーニングを積み重ねている数日間を描き、下段で一気に決戦当日にしているんです。
カラー絵だから、なおさら分かりやすいですよね。

そうすることによって決戦当日、ゴンとキルアが『少し強くなっている』ことに違和感を与えないんです。

幽遊白書でもたまに出していましたが、冨樫はトレーニング風景を極力描かない。

友情、努力、勝利の少年ジャンプなら、トレーニングしている期間をみっちり三週間ほど使ってもい差支えないと思いませんか?
それを冨樫はしない。なんでしたら戦闘描写も小出しにする。
こっちとしては読みたいのに…もうホントに冨樫はなんなんでしょうか!!

と、思うくらい読者を揺さぶってくるんですよね。

最後に

ハンターハンターも連載再開し、更に連載休止したことにより、界隈が盛り上がってめちゃくちゃうれしい期間でしたね。
だからこそ、もっと話を紹介したいのですが…今回のように、突っ込みどころ満載でなかなか前に進めないのが現状です。

マイペースでゆるりとハンタ愛を共有させていただきますので、よろしくお願いします。

ではまた。

前回はこちら。
【ハンターハンター】『殺しをやめたキルアの日常』 | 来週に連載再開を控えた中、あえて『キルア』に注目します!! (sachiway.net)