似た言葉をつかうムズカシサ | 「公平(機会平等)」と「平等(結果平等)」の素晴らしい説明
こんにちは、サチヲです。
今回は、2002年、国際金融小説『マネーロンダリング』でデビューした作家『橘玲』さんの言葉です。
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☆★☆☆★☆似た言葉をつかうムズカシサ | 「公平(機会平等)」と「平等(結果平等)」の素晴らしい説明
ところで、格差の問題を考えるとき、いたずらに議論を混乱させるのは「公平(機会平等)」と「平等(結果平等)」がごっちゃになっていることです。ここではそれを50m競走で説明してみましょう。「公平」とは、子どもたちが全員同じスタートラインに立ち、同時に走り始めることです。しかし足の速さには違いがあるので、順位がついて結果は「平等」になりません。それに対して、足の遅い子どもを前から、速い子どもを後ろからスタートさせて全員が同時にゴールすれば結果は「平等」になりますが、「公平」ではなくなります。ここからわかるように、能力(足の速さ)に差がある場合、「公平」と「平等」は原理的に両立しません。このようなとき、5歳の子どもであっても、(足の速い子が1等になる)不平等を容認するのに対し、(足の遅い子が優遇される)不公平は「ずるい」と感じることがわかっています。人が理不尽だと思うのは「不平等」ではなく「不公平」なのです。もしひとびとが富の分布の不均衡に反発しているのなら、20兆円を超える資産を持つイーロン・マスクは世界中から罵詈雑言を浴びているはずですが、4500万人を超えるツイッターのフォロワーの反応は圧倒的に賞賛と応援です。これはひとびとが、「グローバル資本主義」の不平等を受け入れていることを示しています。だったら、格差の何が問題なのでしょうか。ひとつは、競争の条件が公平ではないと感じているひとがいることです。
いかがでしたか。
今日は以上です。
おやすみなさい。