/>【ハンターハンター】『戦いの美学』 | で!やっと出てきた戦いが「ヒョオ♪」ですよ。もちろんうれしいですが、もうちょっと
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【ハンターハンター】『戦いの美学』 | で!やっと出てきた戦いが「ヒョオ♪」ですよ。もちろんうれしいですが、もうちょっと

1巻からの振り返り熟読 ★HUNTER×HUNTER

こんにちは、サチヲです。

クレームとまでは言いませんが…「ハンタって、戦いの描写って少なくね!?」と、微弱ながらにも日々思うのです。
まぁ10巻ので言えば、クラピカ最大の魅せ場となった『覚醒クラピカvsウボォーさん』との戦いの続きが前半に描かれています。
しかしですよ!その後は…
値札競売市で凝を使っての掘り出し物さがし。
レオリオの市場での値切り交渉講座。
本物の旅団の情報集め。
骨董屋で詐欺に合う5秒前で、ゼパイルに会う。
ゼパイルを仲間にするのかどうかの、情報交換の駆け引き。
漢・ゼパイルによる目利き公演開幕。旅団と思われる2人を特定。
シルバ&ゼノじいちゃんのお披露目会。
そして!キルアによる命がけの尾行ごっこ。今ココ。

ここまで大した戦いも無く、それなのに…のに!こんなにもワクワクドキドキさせる物語を魅せてくれるのでしょうか。
きっと冨樫は…流れを止めるようなことや、不自然なことはしないのです。これ見よがしな技の披露なんてもっての外です。
そんな私めが、勝手に考えた『冨樫のこだわり』とは…。

  • 物語に忠実に、必要最低限の『戦い』しかしない。

だからこそ!もどかしい。
だからこそ!冨樫が“必要”だと判断した戦いは超絶魅力が溢れすぎるのです。

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【ハンターハンター】『戦いの美学』 | で!やっと出てきた戦いが「ヒョオ♪」ですよ。もちろんうれしいですが、もうちょっと…ねぇ。もう少し戦いのサービスショットを出してくれても…ねぇ。

(ハンターハンター ©冨樫義博/集英社)

イヤ!決して不満ではないことを、強く否定させていただきます。
むしろ“そう思わせる”。決してお腹いっぱいにさせない。読者を情報肥満させない。
結局は、腹八分目の方が身体に良いのです。しかも私の場合、食べ過ぎは飽きてしまいます。このような面倒な輩には“これくらい”がちょうど良いのかもしれません。

兎にも角にも!キルアとゴンが「バ!!」「ダッ」と動き出してからの戦闘描写がカッコいい…いや!美しいのです。
もちろん『言葉』はありません。『動き』だけで緊迫した戦い、表情の描き分けにより実力差を分からせる、『構図』の工夫による戦闘のスピード感と熱の表現。
言わずもがな、冨樫のセンスが大爆発している最大の要因が『最適解の絵』の選択である!!
アニメの動きを表現するには1フレーム24コマである。
マンガでは、戦闘の動きを24コマのうち“どれ”を使うのか?“どこ”を繋げるのか?どの『コマ(絵)』を切り取るかによって、躍動感であったり、戦いのスムーズさであったり、最終的に『スピードの強弱』を表現している。

これらを踏まえ…この「ヒョウ♪」に至るまでの、まるで優雅にダンスを踊っているかのような美しくも淀みのない『冨樫の戦闘描写』を是非!直接読んでもらいたいのです。

結局、この時すでに『旅団は無差別に人を殺す集団ではない。明確な目的と目標、そして統率されたイキリ集団なんだ』という事も、このエピソードで説明しているのも特筆すべき点です。

尋問するのに、直ぐに腕の骨を折ろうとするフェイなんかを連れてきていたら…

本来の目的である『鎖野郎を殺す』に繋がる、せっかくの情報が失う場合もありますからね。さすが団長です。
ここはやはり…大人の魅力あふれるノブナガに詰めてもらった方が、話がこじれないで済みますね。

それにしても、終始キルアの『切迫した目』の描き方がいいですよね。対比として、ゴンは“そこまで”危機感のない目を描いているのです。
このような繊細な描き分けをしているからこそ、この戦いの流れが異常な熱量を発している要因の一つでもあるでしょう。

最後に

あと、冨樫は『回想』も多用しませんよね。そこに至るまでの理由や歴史は、なるべく物語の流れで説明や翻訳をする。この辺りからも、作劇やシナリオに対するアツいこだわりを感じさせてくれます。あー楽し。

今日も、ウチに遊びに来てくれてありがとうございます。
ではまた。