/>【ハンターハンター】『No.401◆月光・ 感想』 | 祝!連載再開☆いつもの精度と情報量…冨樫の「必ず終わらす」という
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【ハンターハンター】『No.401◆月光・ 感想』 | 祝!連載再開☆いつもの精度と情報量…冨樫の「必ず終わらす」という

★HUNTER×HUNTER 最新連載の感動

こんにちは、サチヲです。

完全にネタバレです。
しかも丁寧な説明はしません。読んでいるあなたは“元気いっぱいのハンタファン”と思って、感動をつらつら書かせていただきます。

αやβ世界線ではなく、とうとう“冨樫のマンガが読める世界線”に辿り着きました。
大丈夫。私たちは何度もやり直し、都度!乗り越えてきたから。たとえ10週で終わっても、“また”自分を騙し、世界を騙し、その確定した過去(連載が止まる)を変えずに結果(連載再開)を変えるんだ!!
…このように取り乱してくらい、私を含め、世界が湧いている。目視できる小さなことから言えば、今朝の時点で近所のコンビニからジャンプが全て売れ切れていました。こんな事は“そうそう”ありません。

さて…もはや単行本39巻の表紙になるんじゃないかと思うくらい、丹念に描かれた“隠された憎悪”の表情“美しい殺意”に満ちたをしたモレナの巻頭カラーに心を奪われながら、ページをめくったら…安定の、冨樫節が炸裂した401話でしたよね。では、いきます!!

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【ハンターハンター】『No.401◆月光・ 感想』 | 祝!連載再開☆いつもの精度と情報量…冨樫の「必ず終わらす」という決意と「早く話を進める」優しさがあるからこそ、詰め込まれた情報だということ。だと、感じました。

(ハンターハンター ©冨樫義博/集英社)

冨樫節の一つ目の矢が、冒頭から刺さりましたよね。
『隠れ念能力者が一体どう動くのか?』を、ヒュリコフから『テーゼ・ジンテーゼ』を引き出し…次のページで『ジンテーゼ』を出す。という流れのヤツです。

  • テーゼ(基本的な主張)⇒特質系(クラピカ)の攻撃を受けて覚醒した様な演技をするか。
  • アンチテーゼ(反対の位置にある主張)⇒室内で正体を現すか。

前回はバラバラなエピソードだったためか、第一王子施設兵(ヒュリコフ)から丁寧な説明をしてくれます。この説明がさりげなく『テーゼ・ジンテーゼ』だったんですよ。
しかも!“ヒュリコフの願い”という形で「玉砕覚悟で第14王子(ワブルおうじ)を始末してくれると有難いんだがな」という、“なんちゃてジンテーゼ”出すという丁寧さ。
この前フリとも呼べる説明のおかげで読者を思考停止にさせ、考えを冨樫に誘導されたからこそ…ジンテーゼが効くんです。

  • ジンテーゼ(新しい視点や考え方・もしくはテーゼとアンチテーゼの統合)⇒「水見式は不要です 私は念能力を使えますから」

効いているからこそ!クラピカとビルと一緒に私も「え!?どういうこと??」と、登場人物と一緒に驚くことが出来るのです。大量な情報量なのに、“置いてきぼり”にならないんです。
こんなこと冨樫は当初から、もう“やって”るんです。
ハンター試験の『最後の分かれ道』にて、最後の多数決の選択肢を覚えていますか?

  • テーゼ(基本的な主張)⇒5人で行けるが、長く困難な道。
  • アンチテーゼ(反対の位置にある主張)⇒3人しか行けないが、短く簡単な道
  • ジンテーゼ(新しい視点や考え方・もしくはテーゼとアンチテーゼの統合)⇒『長く困難な道』から入って、50分以内に壁を壊し、『短く簡単な道』の方へ出る

というのが上手いから、ただの会話劇でも十分にドキドキさせることが出来るのです。

そして間髪入れずに冨樫節の第2の矢『中二病全開のカッコいい念能力名』である。

(ハンターハンター ©冨樫義博/集英社)

  • 『透明言葉(ゲッコウジョウレイ)』…操作系条件型
    ⇒期限付きの契約にサインしてもらう事で、相手に能力を貸したり、逆に行動を制限したり出来る。

いやもう!また新しいのが出たな!!操作系の条件型!?
そもそもネーミングが、少年誌を読む人の心を鷲掴みにするセンスの塊ですよ!

最近、ネットをにぎわせた『富士鷹・ジュビロウ』(これをネタに島本和彦と藤田和日郎がXでケンカする、という“ファンサ”をしていた)こと『藤田和日郎』大先生が描く『月光条例』のことですよね!?私め…まだ、読んでいないんです。はぁぁ……でございます。
記憶が曖昧なのですが、私が唯一知っている月光条例の凄さポイントが、『2ページ(もっとかもしれません…)を“白紙”にした』という事くらいです。
たくさん書き込む冨樫に対して、藤田先生は逆に“ナニも描かない”白紙のページを、物語を通して表現しているんです。この表現力がずば抜けていると思いました。これは本当に、ちゃんと最初から読まないといけませんね。

(月光条例 ©藤田和日郎/小学館)

『白紙のページ≒白紙の契約書』としか、今は繋がりませんが…冨樫の他のマンガ家さんに対するリスペクトが止まらない!という事でした。

冨樫節の間に、ただの第5王子私設兵(ロンギ)が超重要人物に“成る”というサプライズ!!

まぁ、サプライズもなにも、冨樫が情報開示するまで待つしかないとはいえ…まさかのB・H号の内でのグループが増えるイベントでもあるんです。
グループというのは…

  1. 『14人の王子たち』
  2. 『施設兵(ツェリの学校でのお友達とか、それぞれの王子に存在する)』
  3. 『従者(シマヌとかね)』
  4. 『8人の王妃』
  5. 『王妃所属兵(バリゲンなど)』
  6. 『3大マフィア』
  7. 『十二支ん』
  8. 『クラピカ組』
  9. 『幻影旅団』
  10. 『ヒソカ』
  11. 『ビヨンドチーム(協専含む)』
  12. 『ジンとパリストン(目的が違う為あえて別にします)』
  13. 『ビヨンド・ネテロの実の娘関係(王子の中にいるビヨンドの子やロンギと同じ境遇の人たちである“詛贄者”など)』

と、大まかに分けたらこんなものでしょうか。今回で『ビヨンド・ネテロの実の娘関係』が加わり…登場人物の多さはもちろんのこと、各グループとの関係性がもっと複雑になりますよ。

今までこんなに広げた風呂敷を見たことがありますかね。正直、アリ編でさえ「この物語は本当にちゃんと終われるのか…」と不安になりながら読んでいましたが、過去最高のフィナーレでしたよね。もう相当ハードルが上がっていますよ。私め、楽しみで仕方がありません。

そして、冨樫節の“第3の矢”が、放たれます。

はい。そうです。キャラクターをも埋め尽くす『驚愕の文字数』です。
本当に読者に集中力を求め、読解力を求め、忍耐力を求め、踏み絵の如く“あなたは真のハンタファンですか?”と、問いかけてくる。ふるいに掛けるのです。

私は、もう老眼ですので『ルーペのアプリ』を使いながら読んでいます。ジャンプ本誌の大きさでも…もう漢字の“ふりがな”が見えません。
実はこの“ふりがな”も、『分かりやすさ』を追求した冨樫義博の優しさなのです。

当て字のように、特殊な“ふりがな”を付けている場合があり、特に401話では多く散見するのです。

  • 第5王子私設兵(ロンギ)
  • 特筆系(クラピカ)
  • 第14王子(ワブルおうじ)
  • 透明言葉(ゲッコウジョウレイ)
  • 第5王子(ツベッパおうじ)
  • ビヨンド(父)
  • 兄弟姉妹(お互い)
  • 第2王子(カミーラおうじ)
  • 詛贄者(ソエモノ)一応コレも。
  • 第1王子(ベンジャミンおうじ)
  • 第1王子(他人)
  • 第8王妃(オイトおうひ)
  • 第3王子(チョウライおうじ)
  • 第3王子施設兵(テンフトリ)

と、ざっとこんな感じです。
この“ふりがな”には、この人がどこの所属なのか?や、意味を乗せたモノや、立場によってフリガナを変えたりと、私たち読者に対してハンタの世界へ優しく案内してくれているのです。

かと思えば、突然…違う魂を込めた『絵』をぶち込んでくるのです。

 

この絵の感じは、ツェリの女性のような顔を持つ馬に見える守護霊獣を思い出しますね。

読ませるけど、絵で魅せることも忘れない。冨樫はこの1話だけで、かなりのエネルギーを使ってますよね。重厚で深く、濃密な週刊マンガ(厳密には週刊ではないが…)見たことがありません。本当に…こんなサービス滅多にしないんだからね!状態ですよね。

最後に

もはや安心、安定の文字数を眺めながら終わりたいと思います。
改めて…この文字量を3話分くらいに薄めたとしたら、中々物語は進まないと思うんです。
『文字量が多い=連載のスピード感が上がる』冨樫オリジナルの公式があるので、全てを受け入れて来週も望みたいと思います。

考察は他の方たちに任せて、私めは、構造の話を中心にさせていただきました。この構造の話だけでも面白いですよね!!

後、備忘録として『日付』と『時間』をメモらせていただきます。
【10日目(火曜日)PM2:00】ですね。なんか重要そうですよね。

今日も、ウチに遊びに来てくれてありがとうございます。
ではまた。