/>【フジ月9】『海のはじまり』 | 私の心を揺さぶる『構成』が素晴らし過ぎました。これが生方ドラマの真骨頂なのです!!
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【フジ月9】『海のはじまり』 | 私の心を揺さぶる『構成』が素晴らし過ぎました。これが生方ドラマの真骨頂なのです!!

★布教 エンターテイメント

こんにちは、サチヲです。

やっと…やっとこさ!『海のはじまり』の第一話をTVerで、2回見ることが出来ました!!
自慢ではないですが、私の理解力では1回だけでは全く分かりませんからね。ちなみに2回目は『解説放送版』なのでもっと分かりやすく見させていただきました。
願わくば、出来ればもう一度見たいが…早く第二話を見ないと『TVer』で無料で見れる期間が終わってしまうので…駆け足で感じたことを書き留めます。
もちろん、ネタバレ有りです!!更に言うなれば、一度見たことがある人用となっており、人物やシチュエーションの説明はしていません。

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【フジ月9】『海のはじまり』 | 私の心を揺さぶる『構成』が素晴らし過ぎました。これが生方ドラマの真骨頂なのです!!

シナリオが“ひいては押し寄せる波”のように現在と過去を行き来するのです。まさに、“海のはじまり”はどこから?と思わせるような丁寧で繊細な場面転換の映像美。
本編の中でいちばん熱量と力と技術を詰め込んだであろう、この冒頭3分くらいで物語。作品全体の“温度”を感じさせ、重要なテーマが詰め込まれた(多分ですが…)繊細な作劇にやられてしまい、順調に完全に引き込まれました。

そもそも、あの海のリアルさですよ。
なんなら海も砂浜も空も、ほとんど灰色でしたよね。でも、普通あんな感じですよね!?特にフジテレビの月9の海なんて、透き通った空!青い海!白い砂浜!「イエーイ!」とジャンプしながら海に入る…という感じに描いてきたからこそギャップを感じるし、制作チーム全体から漂う「いやいや、そういうエンターテイメントを期待しないでください。」と、最初にくぎを刺されたような気がしました。

そんなリアルな海岸を水季と海が手をつないで歩く姿。
そしてセリフですよ。「どこから海なの?」「海のはじまりはどこ?」等の会話が、今後行われる家族愛の全てを表しているのではないでしょうか。母の終わり。父のはじまり。海の波はひいては押し寄せる。
そこには線引きはされないでしょう。「終わりに見えるだけで、あの先もずーーーっと海」と言う水季。それは、死んで終わりに思えても海にとっては、ずーーーっと海のお母さんでいるんだよ。と案じているような。

そして、手をほどき一人で先を歩く海。そこで、この2人の距離感は一定の距離以上に近づかない。でも、しっかり後ろには居る。それが分かるように、丁寧に横から少しだけ俯瞰した映像を静かに流す。
でも、一人で歩くことに不安になった海は後ろを振り返ります。そこで、水季は言うのです。「居るよ!居るから大丈夫。 行きたい方へ行きな。」それを聞いた海がにっこり頷く。
安心した海はひとり先を歩き、画面から居なくなる。海岸に水季一人になった時に『海のはじまり』と、タイトルをそっと投下。もう短編映画を見ているような感覚ですよ。

この感想は2回目だから語れますが…これから、海が生まれてから出会うまでの軌跡とこれからの成長を見ながら、母としての成長。父としての成長。何よりも正解の無い一つの家族のありのままの成長を見せるんだ!という気概すら感じ取れる最高の冒頭3分でしたね。最高です。

ちなみに海岸の海の映像表現は、今回のリアルな描写のオープニング用、暖色に染めたポスター用、そして、めちゃくちゃ煌びやかで眩しく映っている水季や夏の携帯に入っている動画用、と3種類を使い分けているので…現実ではないかもしれませんが、誰かの視点から見たら“そう見えている”ような表現なのでしょうか。もうそれだけで涙しました。

水季の、あの7日間を…あの7年間を、夏と一緒に考えるのです…。(7で揃えるところもにくいですよね。)

水季。自由奔放でわがまま…このような描かれ方をしているが、生方シナリオにおいて、そんな1話くらいでキャラクターを判断してはならない。
結末からたどって、いちばん魅力的に映るキャラ情報の出し方です。1話では、水季の短くも濃い人生のほんの少し切り取られた…というか、生方美久は意図的に心を誘導してくるのです。でもそんな感じは“分かって”いてももどかしいです。

夏に至っては、あからさまな未成長…というかまだ大人に成りきれていない、まるで“まだ”子どものような描かれ方。

多分、最後には立派なお父さん(夏にしか出来ない、夏以外出来ない)なるのでしょう。
でも、1話では…海から「絵を描く?」と聞かれたとき「描かない」とストレートに言ってしまう所が分かりやすかったのではないでしょうか。
小慣れた大人なら少しは付き合ったり、断るにしても「お兄ちゃんは下手だからさ、描いてみせてよ!」的な感じで受け流すこともしないではなく、出来ない感じ。子どもとの関わりの不器用さに関しては、弟が「お母さんが死んだ時…」と言って後から泣いた的なことを言っていたので、多分…再婚しての兄弟。これも多分、夏は弟の小さい頃(7歳以前)と接していない。要するに子どもと接したことがない描かれ方

そもそも、夏にとっては目の前にいる『海』は自分の子どもなのか不安でいっぱいでしたからね。
だから早く年齢を聞きたかったそぶりをしたし、実際に聞いて安心しましたよね。
水季と8年前に別れて、実はおろさないで産んでいたら子どもの年齢は7才。でも、直接聞いたら6才でした。目黒連さんのそこまで大きな演技ではない所がうまいのですが、それを聞いた瞬間…夏の不安が少し和らいだ表情になりましたよね。ただでさえ感情表現が繊細な役なのに…すごい!
しかし、大女優大竹しのぶが演じる水季の母役である『南雲朱音』さんに「もう直ぐ7才なんです」と聞かされた時の、一気に血の気が引くような夏の表情の変化も見逃せません。

そんな不器用な夏に、突然の『父性』を突きつける。
こんなんでお父さんやっていけるの!?というくらいまで描いているからこそ!夏の『海の父』になる成長がドラマチック成るに決まってるじゃないですか!まぁ、そんな単純な話にはならないと思いますが…。

兎にも角にも!今後じっくりゆっくり丁寧に楽しませていただきます。

みずきと夏、それぞれ『夏への愛』と『みずきへの愛』を描き、更に!2人の『海への愛』の輪郭を鮮明にしていき…共に居なくても、一つの家族が成る姿を泣きながら見る自分の姿が目に浮かびます。

そう考えると、本当に一つひとつのシーンが、どれも意味があるんじゃないか!?と勘繰ってしまう生方シナリオは気が抜けません。
一つだけ…みずきの実家のシーンで台所のシンクに洗うであろう“ボウル”に溜まった水が『海の波』のようにおしては引いて…という映像に“している”と思うのですが…あんな2秒も無い映像、なんの意味があるのでしょうか。私、怖いです。何を私たちに伝えているのでしょうか。
水季の両親からの愛情や、海に対しての愛情を示唆しているのでしょうか。

最後に

ちなみに!夏の実父が1話で一つも描かれてないと思うのです。多分。
もしも、小さいころに居なくなっていたら…夏は、お父さんとはどういう存在かを体験していないし、自分も子どもとのコミュニケーションを取った事の無い、『父性』に関して受けたことも与えたことも無い、かなり稀有なキャラクターになるのでしょうか。そうなると、成長するうえで、百瀬弥生(有村架純)の役割がめちゃくちゃ重要になりますよね。私、気になります。

はぁ、2話も胸が締め付けられるんだろうなぁ…イヤなのに早く見たい。どうにか時間を見つけて期間が切れる前にみます。
ちなみに、TVerはこちらからどうぞ。

ではまた。