【海のはじまり】『救い』 | 少しづつ、ひも解かれる事実。少しづつ、ポッカリ開いた穴を埋める。少しづつ、動き出した時計。
こんにちは、サチヲです。
完全ネタバレです。
今回も、このドラマに対しての思いを…綴らせていただきます。
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☆★☆☆★☆【海のはじまり】『救い』 | 少しづつ、ひも解かれる事実。少しづつ、ポッカリ開いた穴を埋める。少しづつ、動き出した時計。
大丈夫。周りは関係ない。夏くんのペース。海のペース。そして今現在、いちばん乗り越えないといけない壁がある弥生さん。
現象は一緒なのに、環境が全く違う。同じ時を刻んでいるのに…その時代が違う。
もう決して埋まることのない『時』だけど、水季にしか…海にしか…夏にしか埋めることとが出来ない溝。
それはそれで丁寧に描きながら、ドラマ内の言葉を借りるなら『外野』である弥生さんが、一所懸命に隣に行こうとする。
とはいえ、弥生さんは…違うかもしれないが、少し危ないと思う。
4話まで見て…最初は『良くできた彼女さん』や『仕事の出来る女性』と見えていたからこそ、夏を先回りした言語化により理想とも思える女性像と思っていたが、そんなはずは無い。
ただ自分を犠牲に、自分の罪悪感をぬぐい切れずに、自分を押し殺して相手に合わすのが、相手に尽くすのが弥生さんの存在理由のようになっていた事が分かった。
海ちゃんのプレゼントを買う時に、同僚には「好みを聞こうかな」と言っていたのに、ピンクのぬいぐるみを買って、海ちゃんに「この色を持つのははじめて!」と言わしめた。
本当の海ちゃんは、ランドセルの色で分かる通り『黒っぽいグレー』のような色を好み…通り一遍とは言いたくはないけど、女の子の好みはピンクという固定概念でプレゼントした弥生さん。
海と夏と弥生さんで初めて三人で手を繋いで歩いた時。「写真を撮って欲しいな!これぞ理想的な形」のような事を言っていた。理想を抱くのは構わないが、少し危険さを感じる。
それは、結婚に対して、子育てに対して“あまりにも理想を抱きすぎている”ことです。いわゆる“完璧主義者”に似た思考にも見える。
もちろん、人を殺した罪悪感から反動で人よりも『理想』を望むことは多いでしょう。分かります。でも、気負いがいちばん体に悪いのです。それこそ子育てを実際にしたことがある人なら尚更分かる事でしょう。
それでも!努力して歩み寄ろうとして頑張る姿は純粋に美しいです。
途中、津野さんや朱音さんに静かに強く詰められる、小言を言われる場面もありましたが…それはしょうがない。歩んだ歴史と時間軸が違うから。
そんな“外野”な扱いを受けている弥生さんに対して、夏くんは「うん、楽しかったね!今日は楽しかったね!」と言ったり「いつもありがとう」と隣に寄り添う形で弥生さんの埋めきれない溝を、夏くんが補完する。
ただ!5話にしてやっと、朱音さんや津野くんといった知らなかった7年間を共に過ごした人たちは…歩み寄りはじめてくれました。これでも展開は早い方です。
当事者も良いところですからね、心がぐちゃぐちゃになってもおかしくない…というか、実際に登場人物“それぞれ”ぐちゃぐちゃになっていましたから。
なんかやっと先の道筋が見えた…やっと救いのある5話でした。
しかし、生方美久を侮ってはいけません。
絶対に“イベント”が起こりますから。どうしようもない現実と理想のはざまを“同時に”体験するような避けては通れない事実を出してくるでしょう。
もうしょうがありません。受け入れるしかないのです。
最後に
ね!初めに言ったでしょ。水季はそんな薄情な人ではない。愛情があふれ出している人なんです。
このドラマは一人で見るべきですね“隣に人が居ても泣ける”人なら構わないですが、自分自身をさらけ出すドラマになっているので…どうも居心地が悪いのです。
やっと中盤にさしかかりまた。このまま涙をぬぐいながら、追体験をさせていただきます。
今日も、ウチに遊びに来てくれてありがとね!
ではまた。