/>【ハンターハンター】『No.407◆交渉・感想』 | “生存ルートを拓くは思考”を元に、ボークセンたちが出した答えとは…
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【ハンターハンター】『No.407◆交渉・感想』 | “生存ルートを拓くは思考”を元に、ボークセンたちが出した答えとは…

★HUNTER×HUNTER 最新連載の感動

こんにちは、サチヲです。

ネタバレ有りです。

第4王子ツェリードニヒ(以下ツェリ)の私設兵でありながら、ツェリとは王立軍学校4期の同期でもあり貴重なお友達でもあるボークセンを見失う場面からのスタートです。
この話の前に、久しぶりに時の確認がきました。時は【12日目(木曜日)PM1:00】です。

さて、『No.394◆想定・感想』での感想で、「私、この6人のことを『脇役』と申し上げましたが…この号を読み終わる頃になると、あら不思議。めちゃくちゃ大事なキャラクターで、尚且つ!物語の『キーマン』達ではないだろうか。と思うくらい冨樫に洗脳されるんです。」と申し上げていましたが…ボークセン達は自分たちの『想定』通りに、本当に捕まってしまいましたね。。。

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【ハンターハンター】『No.407◆交渉・感想』 | “生存ルートを拓くは思考”を元に、ボークセンたちが出した答えとは…

(ハンターハンター ©冨樫義博/集英社)上の右から『オトシン』。真ん中は『名前がまで出ていない』左が『モーモリー』かと。更に、左下のイケメンは『名前がまで出ていない』はずである。

このご学友たちは、本当に仲がいいと言いますか、結束力が強いですよね。
重要なのがボークセンも含め、誰一人念能力者がいないことです。
いわゆる『無手』の状態で、『恋のエチュード(サイキンオセン)』でもれなく全員念能力者になった、モレナ心酔軍団を相手にしているのって無茶なシチュエーションだと思いませんか!?
それなのに!無いなりに考えて、仮説を立ては消去法で情報を精査していく姿には彼らならではの強さも感じます。

コレって…冨樫は『念能力者VS非念能力者』の戦いを描こうとしているのではしょうか。
念など無くても十分戦える姿を描くことにより、冨樫の得意とする『インフレした強さを、一旦、正常に戻す』技術が見れるのではないでしょうか!
このような念同時の戦い(格闘戦)ではないのに、緊迫感と駆け引き、お互いに『恐怖・緊張・圧迫』を的確に与え続け、思いの強さで乗り切る覚悟を魅せるのは冨樫の得意なところでもあります。今回の『交渉ゲーム』はまさに“それ”だったのではないでしょうか。

分からないなりに出し合った仮説。思考を止めないことが生き残る手段の一つだと理解しているチームなんです。

(ハンターハンター ©冨樫義博/集英社)

以前からツェリの『方向性』について心配していたが、行方不明になってたボークセンに対しては“命の危険”が想定されるから、尚更!心配せずにはいられない。
それは、未だに全容がつかめていない『念能力』が大きく加味されているから。

だからこそ、ボークセンが予め想定していた…『誰かが捕まった場合“一切の交渉連絡救援活動はとらない”』を、真剣に考える時が来のだ。
ただ…最後に「各自 考えて結論を出して」とは言ったものの……救援活動はするでしょうよ。
これで、非能力者であるボークセン一人でモレナ心酔軍団に立ち向かう構図から、『ボークセンとその仲間たち(非念能力者)VSモレナ大好き軍団(念能力者)』の構図へと変わっていったら…ね!?これはこれでアツい展開だと思いませんか?しかも、お互いに全滅は無いにしろ『勝つ(それぞれ手を出せない状態・硬直状態)』をボークセンが作れたら、もっと面白そうですよね。

お互いの立場、お互いの立ち居振る舞いが一目瞭然である、美しい1枚画が更新しましたよ。

(ハンターハンター ©冨樫義博/集英社)

ここから注目すべきは、モレナ以上にボークセンの目をご覧いただきたい。
気絶して、目覚めて…でも拘束はされていない。敵は6人。武器は没収されている。更に、目の前には友達であるツェリに反旗を翻したエイ=イ一家組長・モレナである。
『記憶が無い』ことから、念能力の道を早くも拓く。
ここまでの状況把握を、平常心そのもので乗り切る胆力。平常心こそ『敵』に与えるダメージが大きいことをボークセンは知っている。
まさに、A級首である変態紳士の「昼下がりのコーヒーブレイクと何ら変わらない平穏なものだ」と同等レベルの「…貴方がモレナ=ブルードね…」であるッ!
しかも、「あなた」の漢字を、尊敬や敬意を込めた「貴方」と言いながら、なんの動揺も見せない『目』で更に言うのです。「要件は何?」とッ!!

もう戦いは始まっているんです。
モレナからの『拉致・軟禁』という先制攻撃に対して、“対等に話ができる状況”を作り出したボークセンのカウンターパンチは戦闘能力の高さを十分に魅せることが出来たのではないでしょうか。

そもそも…モレナたちが最初っから『犬のマスクの人』を使い探していた人は『ボークセン』だったんですね。
という事は、ツェリのご学友という情報はもちろん知っての狼藉ですよね。最初からツェリのご学友を使う気マンマンだったんだ。はぁ…。なんかイヤな予感(壮絶な死…)がしますよ。

そもそもボークセンはモレナ探索をしていましたが、モレナに見つからないように、上手く立ち回って戦闘を回避しようと決断したばかりですよね。
しかも、今回分かったののが仲間との取り決め。『一切の交渉連絡 救援活動はとらない』となっていますが…やっぱりコレは『フリ』ですよね。
オトシンたちは取り決めを無視して、必ずボークセンの元に訪れますよ。旅団(ノブナガは引き返しちゃったけど)と共にねッ!

私も前置きが長くなってしまいましたが…やっと『交渉ゲーム』の説明スタートです。

(ハンターハンター ©冨樫義博/集英社)

ここからは、ボークセンの目に注目しながらテンポ良く行きます!
唐突に、半ば強制的に始められた説明に対して「…取り合えず ゲームの説明は聞くわ」と、ジャブを打つ。

(ハンターハンター ©冨樫義博/集英社)

明らかに不利である根拠を突きつけているのに、目はいたって冷静。と言うか、感情の変化を読み取らせない。
そう。カードを引くときもボークセンの目を“わざわざ”描く。先ほど同様、ナニが起きても動じないが『思考』だけはフル回転させている目。

ゲームそのものを無効にできる可能性のあるカードが出た時のボークセンとモレナの目を見てください。

(ハンターハンター ©冨樫義博/集英社)

モレナは、ボークセンを見据えていますが…ボークセンはモレナを見ていませんね。目が少し下がっています。
これは、確実に動揺しているのです。
それは…

(ハンターハンター ©冨樫義博/集英社)

各種多様のカードを覚えることはもちろんのこと、そもそものルールを覚える。それは、聞けば聞くほど圧倒的な不利なシステムである事が明白だから。
考えれば考えるほど、『罠』が仕掛けられているのが透けて見える。ここは「ボークセン!さすがッ!!」と思えるが、最終的にゲームの最大の穴『イカサマし放題』の思考に辿り着く。

よく考えたら、ゲーム自体が『対等』なわけ無いのです。敵が示した強制的に始めた『交渉ゲーム』。明らかに、誰かの『念能力』かと私め、思うのです。

そんなことをよそに、まだ説明は続く。

(ハンターハンター ©冨樫義博/集英社)

確信に迫ってきました。“念能力を知る”ことは念での戦闘で大きなアドバンテージを持つ最重要な武器になります。
ただ…非念能力者であるボークセンに“その価値”が分かるのでしょうか。私め、少し不安です。

そして、さりげなく情報を追加するのです。

(ハンターハンター ©冨樫義博/集英社)

「時間が経つほどお互いのリスクが高くなるから」と言うのは…各チームが行動を起こす決戦日(木曜日)だからでしょうか。
実は、モレナ陣営はかなり追い詰められているのかもしれません。
モレナたちが最初の段階から『犬のマスクのい人』を使い、執拗に探していた人は『ボークセン』だったことが分かりました。
という事は、ツェリのご学友という情報はもちろん知っての狼藉ですよね。最初からツェリのご学友を使う気マンマンだったんだ。はぁ…。なんかイヤな予感(壮絶な死…)がしますよ。
兎にも角にも、モレナ陣営にとって『ボークセンを見つけて恋のエチュードに掛けること』は最優先事項だったはず。だからこそ、こんなに期限が迫っているのに回りくどい手順を踏むからこそ、確実に『全部壊す』事ができるのでしょう。

そもそもボークセンはモレナ探索をしていましたが、モレナに見つからないように、上手く立ち回って戦闘を回避しようと決断したばかりですよね。
しかも、今回分かったののが仲間との取り決め。『一切の交渉連絡 救援活動はとらない』となっていますが…やっぱりコレは『フリ』ですよね。ツェリの改心のキーマンかと思っていたのに…いい戦いを今もしているのに…最終的に、モレナに消されそうで怖いです。

ただ!そんな不安を吹き飛ばす武器がボークセンにはあったのです。それが『相手の仕草や表情・声色で どちらなのかは大体わかる』という事です。

(ハンターハンター ©冨樫義博/集英社)

さすが!みんなを引っ張る私がリーダーです。人として既に能力が高いです。
先ほど、視線をそらしたものの、直ぐにモレナを見据えている姿が心強いですよね。
まぁ、細心の注意を計ってモレナの仕草や表情・声色の変化を観察しなければ!ですからね。
そして、満を持してキラーワードを質問します!

(ハンターハンター ©冨樫義博/集英社)

  • 「このゲームに関してイカサマはしない…!イエスかノーか?」

この時ばかりは気負ったのか…ボークセンは目に感情を入れないようにするあまり、逆に目に力が入る。さて、モレナの反応は如何に…ッ!

と思って見てみたら。見事にモレナはいたって平常心でしたね。
ただ!それよりか取り巻きの連中に変化が起こりました。ボークセンにとってコレだけでも収穫でしょう。

ちなみに、私にとっても収穫です!
さて、どちらかがこの『交渉ゲームの』能力者ですね。もう勝手に、私めの妄想の話を進めさせていただきます。

右が『ボコンテ』で、ワープ地点を設置できる能力者でしたよね?
左が『ジェラート』で、前の時点では“まだ”レベル19で念能力を発現していないキャラだったと思いますが、大量のレベル上げイベントで独自の『発』を得たと思います。
よって、この『交渉ゲーム』は、場を取り仕切る『ディーラー』として暗躍するジェラートさんの能力かな。

この交渉ゲームの説明が、念発動の壮大な制約なのは当然ですよね!?
相当ギリギリになってボークセンを見つけたのにもかかわらず、この段取りを踏むのは、相当『縛り』が強い念能力が発動されるとみます。
恋のエチュードでは自分の仲間に出来ますが…心までは支配出来ないのかと。
だから、面倒なこのゲームを通すことにより『心』を支配し、モレナの念能力で行動』も支配する

私の妄想よそに、モレナは正直に答えます。

(ハンターハンター ©冨樫義博/集英社)

しつこいようですが『答える』ことも制約に含まれていますからね。
ボークセンの目を見てください。いつも以上に描き込まれています。
そうです、『何に対して…こんなにも怒っているのだろう……?』という、モレナの内面を感じとってしまいました。

さぁ、これですべての説明を聞き終わりました。

(ハンターハンター ©冨樫義博/集英社)

ここでギャンブルマンガの『お約束』かと思いますが…ボークセンが最後の条件を出します。これがめちゃくちゃポイントになるはずなんです。

  • 裏返しになっている子のカードからどれを選ぶかは私が決める。

モレナは返す。「いいわよ 今までも何回もあったわ」と。
この『今までも何回もあった』という、なんでもないことが、後々めちゃくちゃデカいアドバンテージになるのでは!?

この条件は最後の最後で、私が忘れたころに効果を発揮すると思っています。えーと、じゃどうなるの?という内容は全く分かりませんが…。
無責任でしょうけど、あのボークセンほどの人が最後に条件を突きつけるのが、毎回ある凡庸なことのはず無いのです。
もう、これは冨樫に対する絶大な信用でもあります!

最後に

モレナとボークセン。最高の戦いを魅せてくれましたね。

全く関係ないですが、ツェリは「オレがこの世で一番嫌いなのは 嘘つく女だぞ………」という考えを強く反映した、四大行の修行中に本能が無自覚に産み出した方の念獣(壺中卵の儀で生まれた念獣ではなく)を使わずに、当然!モレナは自らの手で殺す。対してモレナは、ただなんとなく 全てを壊したい。
似ていないようで、芯の部分で本当に2人は気が合うと思います。

今日も、ウチに遊びに来てくれてありがとうございます。
ではまた。