【バンドあるある】なんでこんな素晴らしい曲を作ったのに売れないんだッ!!
こんばんは、サチヲです。
もくじ
「なんでこんなに素晴らしい『モノ』を作ったのに売れないんだッ!!」と、自分の作品と世間とのギャップを感じたことはありませんか?
もしかしたら、絵描きさんも、物書きさんも写真家さんとか、およそ『モノ』をつくりお客さんに売るような方達なら分かるかもしれません。
わたしの場合は、『モノ』がデモテープというオリジナル曲を集めた音源。
そして『世間』とは事務所やライブハウスでした。
自分の作品と、世間へのアプローチする入り口とも言える事務所とのギャップがどうしても埋まらない、理解もしてくれない。
本当に、これでもかと歌詞やサビのメロディなど作り込んだデモテープを作れば作るほど認められない。
プロを目指していた頃、こんなことは日常茶飯でした。
その頃は、漠然とただ「おれが下手なだけ」とか「分かってくれる人が他に必ずいて、その人に会えてないだけ」とか、今思えばかなりお花畑的な考えで過ごしてましたが…なんと。昨日読んだ本に、そのメカニズムが書いてありました。
マーケティングを専門にするプロの1人『マーケター』の森岡毅さんが書いた、
『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』
という本です。
そこにはこう書いてありました。。
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「ゲストが本当に喜ぶもの」と「ゲストが喜ぶだろうと作る側が思っているもの」は必ずしも一致しないのです。
なぜならば、作る側は自然状態では消費者感覚から最も遠ざかる運命にあるからです。
製作している人はプロです。プロの作り手は、この業界で経験を積むほどに作り手として専門的な知識を獲得して玄人になっていきます。
それは素人である消費者とは真逆の感覚に進むことを意味しています。
→プロとしての技術を業界で毎日毎日見ていると、どんどん目が慣れてしまって、彼ら自身の『感動の水準』が一般消費者のそれとはどんどん離れていきます。多くの消費者にとってわかりやすくて面白いものが、彼らには刺激や品質の足りないものに見えたりするのです。
そしていつしか無意識のうちに自分が良いと思うもの(=玄人好みのもの)をつくるようになっていくのです。
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こ、怖すぎる。
こうやって世間とのギャップが生まれ、理解してくれない期間が長くなればなるほど世間との差がどんどん開くと…。
怖い。
例えば、ケーキ屋さんなら。
こんな素晴らしく手の込んだデコレーションしたケーキを作ったのに、お客さんの反応はイマイチで手応えがなかった時ってありませんか?
そう。それはどんどん玄人好みのモノを作っていた可能性があります。
でも安心してください!ちゃんと解決策も書いてありました。
『消費者の方を向いて消費者のために働け』
です。
注意としてこのようなことが書いてありました。
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→これは消費者の喜ぶことはなんでもしますよということではありません。
むやみにコストをかけて消費者の要求に対応するようでは、中長期では消費者価値を生み出すことができなくなるからです。
様々な制約の中で総合的な判断を重ねていくことになります。
その難しい判断の起点となるのは、結局のところ『どれだけ消費者価値につながるのか』という一点につきるのです。
→簡単に言えば、会社側のどんな事情もどんな善意も、消費者価値につながらないのであれば、一切意味がない。
そう腹をくくった意思決定できる会社が消費者視点の会社です。
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ワオ。
でも、考えてみてください。
20代の夢を目指している真っ最中の若者が、こんなこと聞いて「はい、そうですか。わかりました。」と素直に考え方を変えますかね。
わたしは、逆に突っぱねましたよね。
だいたいね、「おらの音楽がわからねぇヤツは田舎もんだべ!」という感じでしたからね。
しかし!バンド内にひとり!!
1人だけでもいいからこのような考え方を持って、冷静にバンドの現状を理解してる人が1人でもいたら良しです。
自分たちの音楽をかけることによってお店のお客さんが落ち着いて食事ができる。
自分たちがライブをすることにより、たくさんのお客さんを動員することができる。
自分たちの曲を聞いたお客さんが「救われた。元気が出た。涙した。」と言ってもらえる。
そんな色々な付加価値を、自分たちの音楽にちゃんと狙って付け加えると、また違った道も開けるのではないでしょうか。
ひとつお断りしておきますが『アマチュア』でいるならこんなことは必要ありません。
自分が好きなモノを突き詰めてください。それでしか辿り着けない場所もあります!
これがアマチュアの素晴らしい所です。
しかし、『プロ』という商業ベースに組み込まれている人や、それを目指す人なら試してみるのも良いのではないでしょうか。
この考え方が転換機になることは間違いないです。
では、良いバンドライフになりますように。