/>【映画】『劇場版 モノノ怪 唐傘』 | 過去の芸術と現代の芸術の融合。それだけでは語りきれない、普遍的な要素。それが…
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【映画】『劇場版 モノノ怪 唐傘』 | 過去の芸術と現代の芸術の融合。それだけでは語りきれない、普遍的な要素。それが…

★布教 エンターテイメント

こんにちは、サチヲです。

はい!ネタバレ無しです!!
そもそも、なんの予備知識も無いままでも十分に楽しめます。
かく言う私も、このアニメ自体全く知りませんでした。

ただ!キーワードだけ教えてもらい、おすすめさえたまま何の疑問も持たずに観に行きましたところ…最高の映画を教えてもらったのでした。
それにしても…本当にあっと今の89分でした。
ちなみに、そのキーワードは。。。

  1. どうやらモノノ怪を退治する話
  2. 退治するには3つの条件がある……1,形(かたち)2,真(まこと)3,理(ことわり)
  3. 2の設定のおかげで、単純な妖怪退治ものでは無くなっている。

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【映画】『劇場版 モノノ怪 唐傘』 | 過去の芸術と現代の芸術の融合。それだけでは語りきれない、普遍的な要素。それが…人間模様!!

(C)モノノ怪製作委員会 (C)ツインエンジン

人間模様の前に…誰しもが最初に言いたいこと。それが『映像に和紙の質感を感じさせるフィルターを通している』ことです。

だって、あまりにもお客様にも『分かりやすい』のですら。私しの解釈で言うと『分かりやすいは正義』です!!
その分かりやすさが“分かりやす過ぎて”他のクリエーターがパクッてアレンジしても、確実に『そのまま真似ただけ』という印象を与えてしまうくらい、唯一無二の映像表現を開発したのが、当時(2006年『怪 〜ayakashi〜(化猫)』)まだ新人監督であった中村 健治(なかむら けんじ)監督である。

事実、良い作品はパクられてナンボのところがあるので、程よくパクってくれた方が未来で…「この作品を作るにあたって刺激を受けたのは中村 健治監督です。とてもリスペクトしています」的なインタビューを聞いて、ファンはその『中村 健治』とは誰ぞや!?と、なって過去作品に辿り着く…。このような構図がいちばんしっくりくるのだが、“それ”が全くないものだから、2007年の17年後、満を持しての『劇場版 モノノ怪 唐傘』で、“やっと知った”のが昨日の私なのです。

本当に、『絵(映像)』が異常に美しく新しい。
もう3D技術(2D技術もね)は行きつくところまで行ったのかと思うくらい昨今、こんな道があったことを今知ったのが悔しいくらいです。
物語の時代と設定の関係上、どうしたって『派手で煌びやか』な演出になるはずなのに『和紙のフィルター』と、『派手なのはデザインだけにして色は押さえている』バランス感覚がマッチしていて、物語にどんどん入り込めたのです。

そのバランス感覚が、見事に作品の世界観そのままを…なんか『昔でもなければ今でもない。ここではない全く違う世界に迷い込んだ感覚』になるのです。もしくは、『ファンタジーとリアルがまだらに、ごちゃごちゃに混ざっている感覚』なので、なんかの拍子で急に冷めたりすることもなく、全て“そこにその世界がある”という事をすんなり受け入れられる映像でした。
もちろん“それ”は映画館で観たから味わえた貴重な体験でもあると確信しています。

映像についてはまだまだ語りたいところですが、そうなると『小道具』に繋がり、ネタバレになるので…やめておきますね。

2の設定のおかげで、単純な妖怪退治ものでは無くなっている。というのは…しっかりと人間模様を描いているからです。

村人B「妖怪が出たーーー!」主人公「よーし!叩き斬る!!」全員「やったー」で、めでたしめでたし。これなら20分くらいで話は終わりですね。しかし、“そう”ではないのです。
とはいえ、最初の村人Bのセリフと、最後の全員のセリフは、多少(全く)違いますが…『モノノ怪』にも、その構成は存在しています。
でも、89分あるんです。不思議時空が発生していますよね。

何故か。
それが『1,形(かたち)2,真(まこと)3,理(ことわり)』を知ることにより、唯一である、『妖怪を斬る剣』をふるえることが出来る。逆に、1つでも知ることが出来なければ剣を鞘から抜くことが出来ないのです。
という設定が物語の作劇をドラマチックにしているのです。なんせ、その3つを知るには、どうしたってコミュニケーションが発生するんですもん。その人の歴史や、考え方、なぜ?どうして、今は?これからは?的なことを知らなきゃ、剣を抜くことが出来ませんからね。
これが!人間模様を描く『理由』なのです。この理由が明確だから、変な説明パートや、不自然な描写も無く、全て必然と言い切れるシナリオになっているのです。
んー!もう、ここまでです。もう、ネタバレになることを言ってしまいます!

アピールをもう少しだけさせてください!!

フジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」の第3作目として2006年『怪 〜ayakashi〜』は3人の監督でそれぞれ3つの物語を紡ぐ形のアニメでした。
その中の一篇、中村 健治監督の『化猫』の人気が認められ翌年2007年、派生作品として『モノノ怪』がスタートする。
この後です。多分…3年後くらいにノイタミナの過去作品でファン投票を行ったらダントツの1位だった。先ず、この実績がすごい。

そして、今回の劇場版では、目標金額10,000,000円クラウドファンディングをしていたんです。そして結果!59,860,755円(私、調べ)集まっているんですよ。

そもそもね私、エンドロールを見たとき思ったんですよ。なんかラジオのペンネームみたいな名前がたくさん出てきたなぁ…。
それが、浮世絵師コース100,000円(50個限定)の数ある特典の一つ劇場エンドロールクレジットにお名前をスタッフと同じ大きさでクレジットだったのです!!
要するに、お金を出してでも応援したいファンがたくさんいるんですッ!!!…はぁはぁ。

最後に

兎にも角にも、ただのアニメ映画と思うなかれ。最大限にイノベーションされた技術と思いを乗せた、日本の“今”のカルチャーを体験するのも良いものですよ。
あ。コレ3部作ですよー。『劇場版モノノ怪』の第二章「火鼠」、2025年3月14日(金)に公開します!楽しみ!!

今日は台風で大変な日なのに、ウチに遊びに来てくれてありがとうございます。
ではまた。